資産運用

iDeCo加入者は「328万人」そのうち40・50代に人気の商品は?

「老後資金の準備を少しでも有利に進めたい」そう考える人たちの間で利用が広がっているのが、「iDeCo(イデコ)」です。今回は、2024年3月に発表された「確定拠出年金統計資料」(運営管理機関連絡協議会)をもとに、40・50代のiDeCo加入状況と、実際に選ばれている商品をご紹介します。

舟本 美子

執筆者:舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド

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「老後資金の準備を少しでも有利に進めたい」そう考える人たちの間で利用が広がっているのが、「iDeCo(イデコ)」です。

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、将来もらえる公的年金に自分自身でプラスできる私的年金制度です。毎月自分で掛金を積み立て、運用して、原則60歳以降に年金または一時金として受け取る仕組みです。

税制優遇が受けられる制度として知られ、加入者はすでに328万人にのぼっています。

中でも、もっとも積極的に活用しているのが40~50代の世代。まさに老後に向けて「これからが本番」というライフステージの人たちであり、どのようにiDeCoを活用しているのか気になります。

今回は、2024年3月に発表された「確定拠出年金統計資料」(運営管理機関連絡協議会)をもとに、40・50代のiDeCo加入状況と、実際に選ばれている商品をご紹介します。
iDeCo加入者は「328万人」そのうち40・50代に人気の商品は?

iDeCo加入者は「328万人」そのうち40・50代に人気の商品は?

iDeCo加入者数に占める40・50代の割合は?全年代の人気商品は?

iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者は、2024年3月末時点で328万人にのぼります。そのうち40代が111万人(33.9%)、50代が116万人(35.4%)と、この2つの年代で全体の約7割を占めており、老後資金への関心の高さがうかがえます。
出典:「確定拠出年金統計資料」(運営管理機関連絡協議会)・年代別加入者割合

出典:「確定拠出年金統計資料」(運営管理機関連絡協議会)・年代別加入者割合

では、実際にどんな商品が選ばれているのでしょうか?

加入者全体のデータをもとにした人気商品の構成比は以下のとおりです。

●iDeCo加入者が選んでいる商品ランキング(全体)
・1位:外国株式型(投資信託)……35.9%
・2位:預貯金……19.5%
・3位:バランス型(投資信託)……16.3%
・4位:国内株式型(投資信託)……12.8%
・5位:保険……6.1%
出典:「確定拠出年金統計資料」(運営管理機関連絡協議会)・商品選択割合

出典:「確定拠出年金統計資料」(運営管理機関連絡協議会)・商品選択割合

投資信託系が約7割を占めており、その中でも外国株式型がダントツの人気。国内株式型と合わせると、株式型投資信託の合計だけで約5割に達します。

一方で、「元本割れが怖い」という方には、預貯金や保険商品が選ばれているようです。

iDeCoでは複数の商品を組み合わせて持つことも可能なので、「長期・積立・分散」という資産運用の基本を意識して、リスクをコントロールしながら運用している人も多いと考えられます。

40~50代のiDeCo加入者はどんな商品を選んでいるの?

続いて、40・50代に選ばれているiDeCo商品を見てみましょう。

●40~50代が選ぶiDeCo商品ランキング
【40代】
・1位:外国株式型(投資信託)……45.6%
・2位:バランス型(投資信託)……15.3%
・3位:預貯金……14.0%
・4位:国内株式型(投資信託)……12.0%
・5位:保険……3.6%

【50代】
・1位:外国株式型(投資信託)……30.4%
・2位:預貯金……22.8%
・3位:バランス型(投資信託)……17.5%
・4位:国内株式型(投資信託)……13.2%
・5位:保険……6.6%

40代と50代のランキングを比較すると、どちらの年代でも「外国株式型の投資信託」が1位となっており、資産形成を意識して積極的にリターンを狙う姿勢がうかがえます。特に40代では約46%が外国株式型を選択しており、他の商品を大きく引き離しています。

一方で、50代になると預貯金や保険の割合が増加している点が特徴です。預貯金の割合は40代の14.0%に対し、50代では22.8%、保険も3.6%から6.6%に増えています。これは、リタイアを意識し始める50代ならではの「守り」の意識が反映されていると考えられます。

また、両年代とも「バランス型(複数の資産に分散投資)」も一定の人気を保っており、リスクと安定性のバランスを取る工夫がうかがえます。

つまり、40代は「成長重視」、50代は「安定重視」へと徐々にシフトしていく傾向があると言えそうです。iDeCoは長期運用が基本ですが、年齢やライフステージに応じた商品選びがカギとなります。

まとめ

40代・50代のiDeCo加入者は、ライフステージに応じて選ぶ商品にも違いが見られます。40代は資産を増やす「攻め」の姿勢、50代はリタイアを見据えた「守り」の姿勢が強くなりつつあります。とはいえ、大切なのは「今の自分」に合った運用スタイルを見つけること。iDeCoは長期で続ける制度だからこそ、年齢やライフプランの変化に応じて、商品を見直すこともポイントです。焦らず、無理なく、自分らしい選択を心掛けましょう。
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