種苗法違反等で、警視庁が一斉摘発した ※画像出典:警視庁生活安全部 公式X
「そのタネ、ほんとに大丈夫?」許可を得ないと逮捕されるケースも
警視庁は「開発に7年の歳月を要した『桃薫』というイチゴの苗を、フリマサイトに出品して販売する等した者らを種苗法違反等で一斉摘発しました」とコメント。押収したイチゴの苗を公開した。桃薫は農研機構野菜茶業研究所と北海道農業研究センターが育成し、2011年に品種登録されたイチゴ。桃のような香りが特徴で、希少性が高いという。そして、「種苗には、増殖して販売すると法律違反になるものもあります」とつづり、ポストと連なる形で農林水産省「そのタネ、ほんとに大丈夫?~育成者権侵害について~」のURLを投稿した。
同サイトでは育成者権者からの許諾を得ずに登録品種の種苗を増殖する行為は、権利侵害になると解説。過去の摘発事例や、種苗法に基づいた増殖・売買に関するQ&Aなどが紹介されている。
今回の警視庁の投稿に、農林水産省の公式Xアカウントは引用ポストする形で「育成者権者の許諾なく登録品種の種苗を業として増殖・譲渡する行為は育成者権侵害です」「種苗を取り扱われる皆様へ、今一度ご確認を!」とユーザーに注意を促した。
フリマサイトに懸念の声も
今回の投稿にSNSユーザーからは「フリマサイト無法地帯過ぎる」「フリマサイトってほんと犯罪の温床になってるね」「フリマは色々規制した方が良いのでは」といった意見も散見された。長い年月と多額のコストを費やして開発した優良品種が違法に流出すると、日本の農業市場の発展に支障が生じる可能性がある。さらに環境の整わない家庭菜園で無断増殖した苗は病害虫がまん延し、近隣農地へ拡散させる恐れも。フリマサイトで種苗を出品・購入する際には、くれぐれもご注意を。
<参考>
警視庁生活安全部 公式X
農林水産省「そのタネ、ほんとに大丈夫?~育成者権侵害について~」
独立行政法人農畜産業振興機構「野菜のいろいろ 『桃薫』(とうくん)」
※コメントは原文ママ
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