人間関係

説教好きの妻に反撃したら、「母親は私。あなたは、あくまでも私をアシストする立場」とキレる妻

比較的時間に自由がきくので、子どもの面倒の大部分は夫がみることになる。しかし、妻は子育てや家庭のことになると、何故か上からの物言いをし、ちょっとした失敗で説教をしてくることに。「妻とは」という固定観念に縛られているのは妻の方では?

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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固定概念に縛られ、子育てや家庭のことに関して主導権を握ろうとする妻たち

固定観念に縛られ、子育てや家庭のことに関して主導権を握ろうとする妻たち

子どもが生まれてから妻が変わったと嘆く男性は少なくない。共働きであっても、家事育児の負担は女性の方が圧倒的に多いのだが、中には家事も育児もほぼ等分に頑張っている父親もいる。それなのに妻は自分を、親として“アシスタント扱い”すると不満をもらす男性に話を聞いた。

買い物ばかり頼んでくる妻

「うちは妻が出張の多い仕事で、僕はわりと定時で帰れる仕事なんです。だから子どもの面倒を見る時間は必然的に僕が多くなっています」

ユウタさん(40歳)は、穏やかにそう言った。2歳年下の妻とは付き合って5年目に結婚、今は4歳になる双子がいる。

「妻は仕事をしたいから結婚はしたくない、子どもはほしくないとずっと言っていたんですよ。でもひょんなことから子どもができた。すると妻は産みたい、2人で育てていこう、でも私は仕事を辞めたくないって。わかったと言うしかなかった。僕は子どもが好きだし欲しかったから、それでいいよと」

残業の少ない部署に異動願いを出した。妻はほぼ産休のみで職場復帰、半年ほどは内勤だったが、それ以降はまた出張を入れ始めた。月のうち3分の1は出張しているという。

「だから家事も育児も僕が担っているといっても過言ではありません。それなのに妻は、出張していない時は家庭での主導権を握りたがる。毎日、帰りには『あれ買ってきて、これ買ってきて』と連絡が入る。残業の少ない部署とはいっても、たまには他社との打ち合わせや接待などで遅くなることもあります。そんな時に限って、『保育園で使うものが足りなくなってるから、必ず今日中に買ってきて』と。接待の店に行く前に、あちこち奔走して妻が望むものを買ったりしています」

説教ばかりする妻

それなのに、実はそんなに急ぎではなかったというのもいつものことだ。だが、買って帰らないと、帰宅してから1時間も説教されるのだという。

「いつからあんなに説教好きになったのかよく分からないんですが、いつの間にか、妻が家にいる時は説教されるようになってしまった。『こうしている時間が一番無駄だろ』と怒ったことがあるんです。そうしたら妻は反発して、子ども達に食事を作らないことがあった。まるで子どもを人質にとって、僕をストレス解消の道具にしているかのようです」

妻の母親に相談すると、「あの子は昔から自分の思い通りにならないと、すさまじく怒るんですよ。申し訳ないわ」と謝られた。

義母が手伝ってくれるように

妻の母は、娘の性格を申し訳ないと思ったのだろう、それからは「娘の代わりに」と自ら手伝ってくれるようになった。

「義母がいると、さすがに妻も僕にねちねちと説教はしません。ただ、義母がいない時は妻が無茶振りをしてくるんです。先日も、子どもの持ち物に貼る『お名前シール』が必要だと。今すぐ注文すれば間に合うからと言われ、昼休みに業者にネットで注文したら翌日には送られてきた。よかったと思ったら、『これじゃない』って。だったら自分でやれよと大声を出してしまいました。別にそれでもかまわないんですよ。妻が気に入らなかっただけ。実際、子どもたちはかわいいって飛びついていましたから」

だが結局、彼はまたもや妻に説教されるはめになった。さすがに我慢するにも限界があり、「そもそもきみは」と出張が多いから僕に家事育児をさせているくせに文句が多いこと、僕に頼みごとをするときの命令口調など、気になる点を挙げていった。

夫は妻のアシスタント?

「この家の主婦は私なんだから、母親は私。あなたは、あくまでも私をアシストする立場でしょうと言われて、開いた口が塞がらなかった」

妻は、どこかで古い価値観に縛られているのだとユウタさんは気づいた。だから自分が家庭で主導権を握らないと、自分の存在価値がないのではないかと不安を抱いていたのだろう。どちらが外で働こうと、2人とも働こうと、子どもたちの親であるという意味では対等な立場であり、家庭の主婦などという古い言葉に縛られる必要はないとユウタさんは妻を説得した。

「それでも妻は納得がいかないような顔をしていました。彼女は出張が多い仕事をしていていいのだろうかと悩んでいたのかもしれません。素直に言ってくれればいいのに、弱みをさらけ出すことはできない。それでいて察してくれない僕に不満をもっていたのかもしれません」

時間をかけてゆっくり話しあっていくしかないとユウタさんは思っている。妻が夫より忙しく働いていても、それを心苦しいとか肩身が狭いとか思う必要はない。それを妻が分かってくれる日がくることを彼は望んでいるという。自分が意識していなくても、「女とはこうあるべき」という根強い考え方が、女性の中にも潜んでいることがあるのだろう。
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