株式戦略マル秘レポート

【2024年】12月の株式市場で狙い目の銘柄は?

12月は、株価動向に影響を与えるイベントが数多くある月です。11月に手仕舞った米国ヘッジファンドが買い戻しに動く一方で、個人投資家の節税対策売りも出やすく、値動きが荒くなる傾向があります。今回は、12月の株式市場の傾向について調べてみました。

西村 剛

執筆者:西村 剛

株式ガイド

  • Comment Page Icon

「掉尾の一振」といわれる12月の株式市場の動向は?

12月は、株価動向に影響を与える重要なイベントが数多く控えている月です。11月に米国の投資信託やヘッジファンドの決算が終わるため、12月は手仕舞った株の買い戻しが入るといわれています。

一方で、個人の節税対策の売りが出やすいことから、売り圧力も強まりやすくなります。しかし、個人の節税対策の売りが一巡すると、再び買い圧力が強まり、年末に向けて株価が大きく上昇に転じるともいわれています。これは相場のアノマリー「掉尾の一振(とうびのいっしん)」として投資家に広く知られているものです。

今回は、このような12月の株式市場の動向について、過去の株価データから統計的に検証してみました。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:全銘柄
検証期間:2000年1月1日~2024年10月31日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件:11月末の寄り付きで買い
売り条件:25日経過後の翌営業日寄り付きで売り
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

11月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で損益がプラスならば、12月は株価が上がりやすい月となります。反対に損益がマイナスであるならば、12月は下がりやすい月といえます。

以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。

12月株式市場の検証結果

システムトレードの達人

システムトレードの達人

  • 勝率:47.67%
  • 勝ち数:40,439回
  • 負け数:44,389回
  • 引き分け数:2,143回
 
  • 平均損益(円):-833円  平均損益(率):-0.42%
  • 平均利益(円):14,228円  平均利益(率):7.11%
  • 平均損失(円):-14,593円  平均損失(率):-7.30%
 
  • 合計損益(円):-72,433,669円  合計損益(率):-36,217.84%
  • 合計利益(円):575,354,253円  合計利益(率):287,686.77%
  • 合計損失(円):-647,787,922円  合計損失(率):-323,904.61%
 
  • PF(プロフィット・ファクター):0.888
  • 平均保持日数:21.32日
 
以上が、株式市場の傾向(12月)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率47.67%、平均損益は-0.42%となりました。12月は下がりやすい傾向があるようです。また、損益の推移を見ると、2018年のクリスマスショックによる急落が目立っております。

ところで、12月20日頃から12月相場のアノマリー「掉尾の一振(とうびのいっしん)」が始まります。「掉尾」とは「最後になって勢いが盛んになる」という意味ですが、個人投資家による節税対策の売りが一段落したあと、年末にかけてドレッシング買いが始まり、株価が上昇するといわれています。

「12月20日以降に全銘柄を買い付け、年明け以降に売却する」という条件式で簡単な検証を行ったところ、勝率は65.80%、平均損益は2.46%となり、先ほどの検証よりも成績が向上することが確認できました。12月の投資戦略を考える上で「掉尾の一振」を利用した投資戦略を組むと、利益になりやすいトレードを行えるでしょう。

特に、年末年始の大納会や大発会の時期は、ご祝儀の意味を込めた買いが入る「ご祝儀相場」と呼ばれ、株価上昇しやすいといわれています。「掉尾の一振」と「ご祝儀相場」の傾向を利用すれば、トレードチャンスの幅も大きく広がるでしょう。

しかし、全銘柄を対象にした検証では、12月相場は下がりやすい傾向にあることが分かりました。その中でも、12月相場で成績が好調だった個別銘柄をご紹介します。

12月の好調銘柄ランキング

システムトレードの達人

システムトレードの達人

図表は、先ほどの検証によって出された高勝率銘柄のランキングです。

12月相場では「扶桑電通<7505>」「京葉瓦斯<9539>」などの銘柄が、相性がいいようです。

また、12月はボーナス月でもあることから、個人投資家の投資資金が増えることが予想されます。個人投資家の資金量が増えることも、成績が好調となる要因の一つといえるでしょう。12月は上記銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。

【期間限定】過去の12月、1月の株価の傾向が分かる限定ガイドブックを無料でプレゼント中!こちらをクリック!

(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします)
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます