亀山早苗の恋愛コラム

不倫相手に「好意を持っていた」と夫に言われたら…サレ妻と愛人がそれぞれの立場で感じること(2ページ目)

国民民主党の玉木雄一郎代表が、元グラビアアイドルとの不倫を認めた。玉木氏の会見を見たサレ妻や愛人は、何を感じたのだろう。自身が体験した過去の出来事を振り返りながら語った。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

  • Comment Page Icon

愛人側としては「満たされたのでは」

「あの会見を見て、彼女に好意を持ったと言ったのは率直だったと思います。公に言うかどうかは別として、愛人側としては少しは満たされたんじゃないでしょうか」

そう言うのはリョウコさん(36歳)だ。以前、5年に渡って、とある既婚男性と付き合っていたことがある。

「ちょっと社会的地位のある人でした。私自身も同じ業界にいて、彼の妻とも面識がありました。でも彼から好きだと告白され、20歳も年上だったけど付き合うようになったんです。私は本気で好きでした。彼は『立場上、離婚はできないけど一生、付き合っていきたい』『君を失うのは僕が死ぬときだ』といつも言っていた。私もいろいろな角度から、彼の仕事をサポートしていたし、彼も目をかけてくれていました」

だが、二人の関係が怪しいと噂になり、それが彼の妻の耳に入った。リョウコさんは、妻から呼び出され、あるホテルへ行った。

「部屋番号を告げられて行ってみると、彼と妻と弁護士と名乗る男性がいました。弁護士が、彼はあなたに脅されて関係を持ったと言ってるって。そんなバカなと思わず言いました。いきなり上から刃物を振り下ろされたような気がしてショックで……。そこから話がどう進んだのかほとんど記憶がないくらいです」

彼は「僕はこの人に好意があったわけではない」と言い通した。妻は「そうよね、あなたには私しかいないわよね」と念を押す。それに彼ははっきりと「そうだよ」と言った。

「それでも慰謝料として50万が支払われ、私は今後一切会いませんという念書にサインして解放されました。いったい、何があったのかわからないくらい。あとから私も弁護士を立てて闘えばよかったとか、彼から来たLINEを見せればよかったとか、いろいろ思いましたが、すべてあとの祭り。

それでもあの和解は合法ではないと闘うこともできたんでしょうけど、何もかも嫌になってしまい、何の手も打ちませんでした」

「私の本気の恋が真っ黒に……」

彼女は彼の近くから去り、職場も変えた。似たような業界にはいるので、彼のことが耳に入ってくることもある。今も名前を聞くと悔しさがわいてくるという。

「妻や弁護士がいるところで、私に好意があったとは言えなかったんでしょうけど、結局、彼は保身だけだったということ。あんな男に5年も心身を捧げていたと考えると腹が立ちます。彼は私には思い切りわがままを言って甘えていた。私も大人の彼が甘えてくるのがうれしかった。

でもそれは、いざとなれば簡単に切れる関係だと思ったからなのかもしれない。いろいろ考えると、異常な関係だったんだなと思う。ただ、弁護士と会った前後に、せめて私に本当の気持ちを伝えてくれてもよかったのにと思いますよ。例えば、今までありがとうとかね……。私の本気の恋が真っ黒に塗りつぶされた。そんなふうに思います」

思いもよらない彼の裏切りに、あれから2年たった今も彼女の気持ちは癒えていない。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます