「年の差恋愛」で男女の認識が異なる訳とは?
恋愛における「年の差」はいくつから?
一つ違いの先輩や後輩に年の差を感じていた学生時代。それが社会人になると、3歳差くらいまでは「同年代」な感覚になり、さらに年を重ねるうち「70歳も80歳も変わらないよねー」と思うほど、われわれの「年の差」への意識は変化し続けます。中でも恋愛対象に対しては、相手の年齢を知らないまま好きになってみたら「実はかなり年上(もしくは年下)だった」ということも。好みや求める条件など、同年代よりも年上(もしくは年下)が合うケースは少なくありません。
「年の差恋愛」自体に定義はありませんが、多くの人は「10歳以上」の年齢差をそう呼ぶようです。しかも恋愛対象との年齢差において、男女では認識が大きく異なります。そこで今回は、さまざまな年齢差に対する男女それぞれの認識について、独自調査のもと深堀りしてみました。
ケース1:男性が年上、女性が10歳以上年下カップル
男性にとって年下の女性は「若さ」「フレッシュさ」を象徴する存在です。結婚して、自身が父親になる将来まで考慮し、自身の老い(!)を顧みず若い女性だけを恋愛対象とする男性もいます。一回りも年下の女性が相手ならば、おのずとリードするのは年上の男性になるでしょう。同世代だと対等になり過ぎて衝突してしまうタイプの男性ならば特に、自分の思い通りに関係をコントロールできると思い込み、はるか年下の女性を恋人に選ぼうと画策するかもしれません。
年齢の差は経験の差。若い女性は、年上男性の大人っぽさや博識さ、収入の多さを純粋に尊敬します。年上男性にとっては、それが「優越感」をもたらします。あるいは若い女性に対し「保護者」的な役割を担うような関係性が、年上男性にとってはうれしいのです。
年下女性にとって年上の男性は、社会的な成功や安定感が魅力に映ります。経済的な安定や成熟した考え方は、若い女性に安心感や頼もしさを与えるでしょう。
年下女性にとって年上男性との恋愛は、自分自身を成長させるチャンスでもあります。年上男性の経験に基づいた価値観やライフスタイルに触れることで、年下女性は新たな世界を知ることができます。
ケース2:女性が年上、男性が10歳以上年下カップル
逆に、女性の方が10歳以上年上になると、男女の役割そのものが逆転するケースもあります。年齢ばかりでなく経済面や知識や経験値が豊富な年上女性を、年下男性が純粋にリスペクトするならば、たとえ年齢が離れていても心地よい関係を築けるでしょう。一般に年上女性を好む年下男性は、リードするよりも相手にリードされることを好みます。甘えん坊な一面を受け入れてくれる年上女性の母性的な一面も、年下男性にとってはうれしく感じます。
対して多くの年上女性は、年下の男性を恋愛対象「圏外」にしがち。恋愛のイニシアチブを男性に預けたい女性は、年下の男性にリードを任せられないため、カップル成立がしづらくなります。
ちなみに筆者自身が経験した「相手が一回り以上年下」な相手との交際は、一見年上女性(筆者)がリードしているような関係性でありつつも、年下男性が頼もしさを発揮する場面がたくさんありました。
たとえ女性が年上でも、男性は恋人の「騎士」であろうとするもの。年齢差で決めつけない方が、いい関係を築けるのかもしれません。
年の差恋愛、第三者からはどう映る?
恋愛は本来、当事者以外には関係ないもの。外野にとやかく言われる筋合いはありません。とはいえ社会で生きる以上、周囲から疎まれたり後ろ指さされたりするのは、あまり気分のいいものではないですよね。年の差カップルに対し、年の差恋愛に理解のない(経験がない)人は不快感を示します。例えば40代男性が20代女性と結婚すると聞けば「どうせ若い子が好きなんでしょ」と貶すのはほぼ大人の(≒若くない)女性です。逆に40代女性と20代男性が結婚するというニュースに対し「うらやましい」とコメントするのも大人の女性です(笑)。
対して男性は年の差カップルに対し、肯定的な捉え方をする人が多いように見受けられます。実際、SNSで年の差恋愛に難色を示す若い女性の投稿が炎上した際、批判的なコメントは男性(と思われる)アカウントが目立ちました。
あくまで想像ですが「若い女性との年の差恋愛」を若い女性から否定されるのは、まるで(大人の男性である)自分を否定されたような気持ちになったのかもしれません。
恋愛は本来、年齢に関係なく成り立つものですが、社会的な偏見や価値観が絡むことで、複雑な状況を生むことがあります。年の差があるからと躊躇(ちゅうちょ)せず、自身の価値観を大切にしながら相手とのジェネレーションギャップすらも楽しむ心意気で臨めば、その恋愛はきっと貴重な経験となるでしょう。