なぜか突然、義両親が私と距離を取り始めた……
面と向かって話し合えたなら、誤解も解けたかもしれないのに、あがけばあがくほど誤解がねじれて深まっていくこともあるから人間関係はむずかしい。
まっすぐな私を評価してくれていた義両親
「私は良くも悪くも“まっすぐ”な性格なんです。心ではAだと思っているのに、周りを気にしてBと言うことはできない。AだったらAで突き進む。別に意地を張っているわけじゃないし、自分が間違っていたら素直に謝りますが、信念は貫きたいんです」明るい笑顔でそう話してくれたのはヒナコさん(42歳)だ。結婚して8年、6歳のひとり息子がいる。3歳年下の夫は、ヒナコさんの職場の後輩で、彼からの熱烈アプローチで結婚した経緯がある。夫はその後、転職したが、今も共働きで生活している。
「近所に夫の両親が住んでいるんです。夫の妹は仕事が恋人というタイプで、実家を離れてひとり暮らしをしていますが、困ったときはいつでも助けてくれる存在。うちは両親が早くに離婚して、私は家庭的に恵まれていなかった。でも夫の家族が自分の家族だと思って、いつも感謝していたんです」
義父母への主張も受け入れてくれた
子どもが産まれ、保育園に預けて仕事をするようになった時期、義母はいつでも送り迎えを代わってくれた。ヒナコさんが風邪をひいて寝込んだときは、息子(孫)を預かってくれ、夫に「ちゃんと妻の看病をしなさい」とまでアドバイス。「私がまた、いろいろ口うるさいことを言うわけですよ。義父が息子に口移しみたいにものを食べさせようとしたときに、それだけは絶対にやめてくださいと厳しく言ったり、甘い物をあげすぎるなとか。私が出張などで留守をするときは、息子のための献立を義父母に渡していくんです。給食のことも考えて、栄養バランスのいい朝晩の食事をお願いしたくて。うるさいことを言うと思うけど、今が成長期なので、お願いしますと頭を下げました。義母は『わかった。あなたのまっすぐな気持ち、いいと思う』って」
つまりは結婚してから8年、義父母との関係は良好だった。ヒナコさんは実の親に対するように甘えたり文句を言ったりし、義父母もそれを受け入れてくれていたのだ。
>ある時から義両親の様子が……