個人向け社債って何? 金利1.393%の社債を100万円購入した場合、半年後にもらえる利息はいくら?
個人向け社債を「金利1.393%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?
個人向け社債(金利1.393%/年)を100万円購入した場合の6カ月後の利息を計算してみましょう。【半年後にもらえる利息】
・100万円×1.393%×1/2(半年間であるため)=6965円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「1414円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税及び復興特別所得税15.315%と住民税5%」です。
そのため、個人向け社債を金利1.393%で100万円購入すると、半年後にもらえる税引き後の利息は「6965円-1414円=5551円」となります。
個人向け社債って何?
社債は、企業が設備投資などの事業資金を調達するために発行する債券のことです。社債の購入者には、定期的に利息が支払われ、満期に元本が返済されます。社債の多くは、機関投資家向けに発行されています。個人投資家でも購入できるように100万円程度から購入できるように発行されたものが「個人向け社債」です。
個人向け社債を購入するときに知っておきたい3つの注意点
個人向け社債を購入するとき、特に注意すべき点は以下の3つです。●その1:発行企業の信用度
社債を選ぶときには、利息や元本が支払われないなどのリスクが低い会社を選ぶことが大事です。発行企業の「信用度」を確認してみましょう。信用度を確認する方法は2つあります。
1つ目は、発行企業の目論見書(もくろみしょ)や有価証券報告書をチェックすることです。投資家にとって重要な、事業内容や財務状況などに関する情報が記載されています。
2つ目は、第三者である格付け機関による「格付け」をチェックすることです。これにより、社債の発行者が利息や元本を予定通り支払うかの信用度を確認することができます。格付け機関が考える評価ですが、一定の目安になります。
●その2:価格変動リスクがある
社債の市場価格は、景気動向や金融政策、為替などによって日々変動します。一般的に、金利が上昇すると社債の価格は下がり、金利が低下すると価格は上がります。これを「価格変動リスク」と呼びます。社債は満期まで保有すれば元金が返ってきますが、途中で売却すると市場価格によって損をする可能性があります。購入時には、将来の資金予定をよく確認し、自分に合った社債を選ぶことが重要です。
●その3:流動性リスクがある
社債は途中で売ることができますが、市場の状況や発行企業の信用状態によって、売りづらくなることがあります。通常、証券会社は自社が販売した社債を買い取ります。しかし、市場環境が悪化している場合や企業の信用が低下している場合、新たにその社債を買い付けてくれる個人が見込めないことがあれば、証券会社による買い取りが難しくなることがあります。また、買い取る場合も、価格が大幅に下がることがあります。つまり、社債が売れないリスクがあることを理解しておくことが大切です。
個人向け社債はどこで購入できるの?
新規発行される個人向け社債は、証券会社が幹事となり販売されることが多いため、大手証券会社のホームページや店舗で購入できます。社債の中には、利回りが高い商品も多く、人気があります。そのため、発行直後に売り切れることもあり、日ごろから証券会社の情報をチェックすることが大切です。参照:日本証券業協会