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投資信託を解約すべきタイミング

2024年から新しいNISAが始まり、つみたて投資枠で投資信託に積立投資する人が増えています。その一方、長い目で見るといずれは投資信託を解約するわけですが、「投資信託をどのタイミングで解約するのが一番良いか分からない」方もいるようです。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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投資信託を解約するタイミングはいつ?

投資信託を解約するタイミングはいつ?

2024年から新しいNISAが始まり、つみたて投資枠で投資信託に積立投資する人が増えています。

その一方、長い目で見るといずれは投資信託を解約するわけですが、「投資信託をどのタイミングで解約するのが一番良いのかが分からない」という方もいるようです。

そこで本記事では、投資信託を解約するベストなタイミングについて、個人投資家の筆者が考えた結果をまとめます。

投資信託を解約すべきタイミング

筆者も投資信託に積立投資をしているのですが、永遠に持っているつもりもないので、いずれは解約します。ここでは、仮に解約するとしたらどんなタイミングかを考えてみました。

要点をまとめると、
  • 将来性に疑義が生じたとき
  • 投資先がバブルになったとき
  • 節税に有利と考えられたとき
  • 退職などでお金が必要になったとき
という4つのケースが思い浮かびました。

1つ目が「将来性に疑義が生じたとき」です。

たとえば筆者は日本株に連動する投資信託を持っているのですが、これは「日本企業は、将来有望だ」と考えているからです。

長らくデフレと不景気で伸び悩んできた日本ですが、さいきんはすこしずつデフレから脱却し、景気も上向いてきています。その割には株価が安いと思っているので、日本株に連動する投資信託に積立投資しています。特にものづくりの会社には期待しています。

しかし、世の中何がおきるか分からないので、これから「日本株の将来性に疑問が生じる」こともあるでしょう。いまのところは大丈夫だと思いますが、もしそうなったときには、いったん売って、別の投資先へ乗り換えることを考えます。

2つ目が「投資先がバブルになったとき」です。

ここでのバブルとは「裏付けに乏しい高い価格で取引される」ことを指します。

たとえば1990年の日本株バブルでは、銀行の定期預金金利が6%もあったにも関わらず、TOPIXの益回りは2%に過ぎませんでした。

つまり、「リスクを取らなくても年6%の金利が受け取れるのに、リスクを取って株を買っても大したリターンが見込めなかった」ということです。リスクを取る旨みなど、ほとんどなかったと言えます。

仮にいまの投資先がバブルになるほど上がったら、はやく利益を確定して、もっと安全で利回りの高い投資先に乗り換えたほうが良いでしょう。

3つ目が「節税に有利と考えられたとき」です。

先日、投資の神様と呼ばれる投資家ウォーレン・バフェットが、アップルの株を半分近く売却されたと話題になりました。

バフェットが株を売った理由は明らかにされていませんが、2024年5月の株主総会では「値上がり益に対する課税がこれから上がる見立てが背景にある」と説明しています。つまり、節税のために株を売ったということです。

投資信託は「長期積立」が基本だと思いますが、中長期保有していると、含み益も大きくなりやすいです。10年も保有していれば2倍くらいにはなりそうなものですから、支払うことになる税金もバカになりません。

もし仮に「金融所得に対する所得税が上がる」みたいな話が出てきたら、筆者もいったん利益を確定してしまうことを検討すると思います。

4つ目が「退職などでお金が必要になったとき」です。

筆者はいまは働いていますが、定年などでリタイアしたときには、生活費を捻出するために株を売るかもしれません。お金が必要になる都度、すこしずつ投資信託を売っていくと思います。

投資信託を買うタイミングについては、「株価がどう動くかは誰にも分からない以上、ドルコスト平均法で(一括ではなく一定金額ずつ定期的に)買って、時間を分散するのが良い」と言われています。

逆に売るときには、「株価がどう動くかは誰にも分からない以上、ドルコスト平均法の逆で一定金額ずつ定期的に売って生活費を捻出する」のが良いでしょう。株を買うタイミングを分散している方からすれば、これがもっとも理に適った売り方じゃないでしょうか。

改めてまとめると、筆者なら
  • 将来性に疑義が生じたとき
  • 投資先がバブルになったとき
  • 節税に有利と考えられたとき
  • 退職などでお金が必要になったとき
という4つのタイミングで投資信託を解約します。

上の3つは急を要するため、すぐに投資信託を売り払うと思います。一方、一番下の場合は、急ぐ必要もないので「ドルコスト平均法」の逆パターンで、毎月、すこしずつ株を売って生活資金を確保すると思います。

いまいち積立投資の「出口戦略」がイメージできない方は、これらのプランが参考になれば幸いです。
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