亀山早苗の恋愛コラム

「ハイスペ=ほぼモラハラ」「遺伝子や血筋に固執する?」25歳の“ぶっ飛んだ”結婚観に説得力(2ページ目)

世の女性たちは、恋愛、結婚、子育てに関して、考え方を着々と進化させている。それに引き換え男性は、未だに「男の論理」から抜けられずにいるのではないか。40代、30代、20代の女性たちに聞いた恋愛・結婚観は非常に興味深い内容だった。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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ハイスペ男と結婚したら「離婚真っ盛り」

「私の周りは今、離婚真っ盛りです」

そう言うのは35歳のユカリさんだ。30歳前後で結婚し、第1子が産まれてまだ小さい時期だが、25歳のミホさんの指摘通り、「ハイスペ男と結婚した人ほど離婚している現実」があるという。

「まだ離婚という決断を下していない友人たちも、もう夫にはうんざりと言い始めている。私たちも、男のほうが偉いとか女は男を立てるものだなんていう価値観はもっていない。

だけど男は結婚すると、自分が妻を従わせないと気が済まなくなる。子どもができて妻が一時的にでも仕事ができなくなり経済力がなくなると、ますます自分の経済力を笠に着る。そんなところがあるんでしょうね。だから離婚を見すえる女性たちが増えていく」

ユカリさん自身は未婚だが、周りを見ていると結婚意欲がどんどん萎えていくと苦笑いした。ハイスペ男ときちんと恋愛をして、その延長戦での結婚がゴールとなっていた女性たちではあるが、それは自分らしさや自分の意志を失っても我慢できるものではない。

「私たちの親世代なら『私(女)が我慢すればいい』と思うかもしれませんが、もうそういう時代でもないし我慢していいことなんて何もないと学んできていますからね。日常生活が楽しくなければ、子どものためにもよくない。ハイスペ男の面倒を見たり世話を焼いたりと、母親の代わりにはなりたくないですね」

そしてそれは今の40代も同じである。子育ての終わりが見えてきた40代後半のマリコさんも、夫のモラハラを受け止め続けてきたものの、離婚を考え始めているひとりだ。

「モラハラ即離婚と決められず、そのままずるずると生活し続けてきました。子どもが生まれれば夫は変わるかもと思いながら、ふたり生んで、でも夫は変わらず。結局、いいことなんて何もないと思いながら暮らしてきたんです。

今や子どもも大学生と高校生。数年後には、私も自分の人生をもう一度送れることが見えてきた。そうなれば後は問題の夫をどうするか、です。離婚という選択しかないなと思うようになりました」

我慢してきたことは悔しいし、今どきの30代のように早く決断すればよかったという思いはある。だが、人生、いつからリスタートを切っても遅くはないはず。

脈々と続く「男の論理」から抜け出せるか

3人の話を聞いていると、女性の意識がどんどん変わってきているのがわかる。より対等な関係を築くために、女性たちは自分の意志を鍛えてきた。だが男性側はどうだろう。案外、脈々と続く「男の論理」から抜けられずにいるのではないだろうか。

友情婚しかないと言う20代女性たちの相手となる男性たちが、同じ感覚をもっていれば話はスムーズなのだが。

「それがねえ、私の周りの同世代男性は二極化していますね。モラハラ夫になりそうなタイプか、友情さえ結べない情けないタイプか……。私たちが求めているのは、対等に話し合える草食系あっさり男なんですが、ガツガツしていない草食系はひとりでは何もできない甘え系でもあることが多くて」

世の中、うまくいかないですね。こうなると独身女性は増加の一途でしょうねと、ミホさんは眉をしかめた。
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