筆者もアメリカやアジア各地のダイソーを取材してきましたが、どこも盛況でまさに“生活インフラ”となっていることを感じました。
今回はタイの首都・バンコクのダイソーを数件取材してきたので、タイのダイソーで人気の商品や売っていなかった商品などをご紹介します。
タイのダイソーの店舗数やロゴ、店構えは?
2024年2月現在、タイのダイソーは91店舗。2001年に海外1号店として立ち上げた台湾の93店舗に次いで、アジア圏2位の出店数を誇ります。首都のバンコクでは、Googleマップで「ダイソー」と検索すると、日本のようにあちこちにダイソーの店舗が表示されるのです。「アジア圏のダイソーはロゴが違う?」と常々筆者は思っていました。ダイソーの広報に確認したところ、2019年以降にオープンした店舗やリニューアルした店舗は日本と同じロゴとなっていますが、それ以外の店舗は以前のロゴがそのまま使われているそうです。 旧ロゴのお店は、ブラックをベースとしている印象を受けます。マレーシアのダイソーもブラックベースでシックな店内でした。 タイのダイソーの中でもセントラルプラザ店はかなり広く、日本の広い店舗と同じくらいの規模があります。
タイのダイソーは100円均一?
日本では100円ショップや100円均一ショップと呼ばれるダイソー。近年は300円や500円、それ以上の価格の商品もありますが、それでも多くの商品が100円(税抜)です。タイのダイソーは60タイバーツが基本となっており、店内に並んでいる多くの商品が60タイバーツです。2024年8月現在、1タイバーツが約4.3円なので、60タイバーツは約258円となります。
タイのダイソーで売っているものは?
基本的に、海外のダイソーで売られている商品は日本と同じですが、店舗によっては直接仕入れているものが並んでいることもあるとのこと。電子レンジで薄焼き卵を作るグッズや収納アイテムは、日本のパッケージそのままで販売されています。タイのダイソーで興味深かったのは、日本でよく使用される鯉のぼりや仏具が販売されていたこと。タイ在住の日本人に向けてのアイテムでしょう。 日本のSNSで話題になって品薄になっていた「メイクアップパフ(パウダー用、2個、専用ケース付)」も売っていました。タイでも人気のようで「Best Seller」のマークが。思わず購入したものの、前述のとおり60タイバーツなので、日本円にすると約258円であることにあとから気がつきました。
タイのダイソーでは意外なものが大人気
日本のダイソーの広報から事前に聞いてはいたものの、実際にタイのダイソーで大人気となっていて驚いたのが「むき甘栗」。 バンコクのどの店舗に行っても、目立つところにむき甘栗が並んでいました。 パッケージは日本のむき甘栗と同じですが、タイのものにはタイ語で書かれたシールが表裏に貼られていました。日本では100円(税込108円)ですが、タイでは60タイバーツ(約258円)です。 ゴミ取りネットやボトル洗い用のロングスポンジブラシも人気商品のようです。 売上の上位20商品を並べたコーナーを作っている店舗もありました。意外だったのが、ネイル用品やヘアアクセサリー、収納ボックスなどが並ぶ中、4つも洗濯用品が入っていたこと。キッチン用品は入っていませんでした。
THREEPPY(スリーピー)がある店舗も
大創産業のブランド「THREEPPY(スリーピー)」。日本国内ではダイソー、THREEPPY(スリーピー)、Standard Products(スタンダードプロダクツ)の3店舗による複合店舗が増えていますが、タイのダイソーにもTHREEPPY(スリーピー)商品を置いてある店舗がありました。日本のダイソーでは売っていない商品も!
前述のとおり、タイのダイソーに並ぶ商品は基本的に日本と同じですが、なかには日本のダイソーでは買えないものもあります。まずは海外ダイソー限定のバッグ。ご当地デザインのバッグを販売しているところもあり、画像右のバッグはロサンゼルス限定です。海外のダイソーに行ったらぜひ探してみてください。 バンコクのダイソーではグレーとピンクのバッグがありました。各60タイバーツ(約258円)です。 サイズは大きめで使い勝手がいいバッグです。
食品用ラップなどの日用品にも、現地ダイソーが直接仕入れたであろう商品がありました。
現地デザインの日用品
キッチン用品売り場で発見したのは「MUSUBI MAKER(むすびメーカー)」。日本のダイソーでは海苔巻きの太巻き型や細巻き型は販売されていますが、「MUSUBI MAKER(むすびメーカー)」は見かけたことがありません。
「MUSUBI MAKER(むすびメーカー)」は、ポークランチョンミートとご飯を海苔で巻く、いわゆる「スパムむすび」のような押し寿司ができる商品。これがあるとさまざまな押し寿司を簡単に作ることができるので、ぜひ日本のダイソーでも取り扱ってほしいです。
日本の夏の定番商品が売っていない!
熱帯モンスーン気候のタイ。タイでは1年中、日本の7~8月の気候というイメージです。となると日本のダイソーでは夏に大きな面積を使って展開している「ハンディファン」がありそうですが、タイのダイソーでは見かけませんでした。筆者が見落としている可能性もありますが、そもそもタイの街なかでハンディファンを使っている人をあまり見かけなかったのです。確かに日本でも数年前までは一部の女子高生だけが使っていて、大人が使うにはちょっと照れくさいようなイメージでした。それが数年経って、今では多くの人にとって手放せないアイテムになっています。もしかすると、タイのダイソーにも数年後にはハンディファンが並んでいるかもしれませんね。
今回はタイの首都・バンコクにあるダイソーの店舗の様子をご紹介しました。ダイソーは世界中に展開しているので、海外に出かけたら現地のダイソーをチェックしてみてはいかがでしょうか。
※今回の取材は、日本のダイソーの広報に許可を得ています