今回は水族館で撮影するときにやりがちな失敗2例を取り上げ、その対策方法を紹介します。簡単なので、カメラの知識を持っていなくても大丈夫。ポイントを押さえれば、水族館での撮影がうまくなるかもしれませんよ。
失敗例1. 水槽のガラス面に反射して人が写り込んでしまう
水槽にいる生き物を撮影するときに気になるのが「写り込み」です。水槽の周囲にある物や光などがガラス面に反射してしまうことで起こります。 この写り込みをできるだけ防ぐための対策が2つあります。1つは「レンズと水槽の距離・角度を変える」。もう1つは「写す範囲を狭める」です。1. レンズと水槽の距離・角度を変える
レンズを水槽に近づけると写り込みを減らすことができます。また、水槽に対するレンズの角度次第で、反射を抑えることもできます。水槽にレンズを近づけたら、反射の起きない角度を探ってみるといいでしょう。
2. 写す範囲を狭める
カメラのズームの機能を使うと、撮影範囲が狭まるため、写り込みを回避することができます。 2つの方法を組み合わせて撮ると、写り込みを減らすことができます。
なお、ほとんどの水族館ではカメラのフラッシュを焚いたりライトをつけての撮影は禁止されています。これはフラッシュやライトが生き物にとってストレスになるためです。撮影の観点から見ても、水槽に向けてフラッシュを焚くとガラスに反射にしてしまうので逆効果です。
失敗例2. 泳ぎの速い生き物がブレて写る
速い動きをするものを撮影するとブレて写ることがあります。これはいわゆる「手ブレ」とは異なり、被写体の動きがシャッターを切る速度よりも速いために起こる「被写体ブレ」という現象です。これを解消するには、シャッター速度を上げる設定をすればいいのですが、スマホのカメラでその設定をするのは少し難易度が高いでしょう。 そこで試してほしいのが「連写」です。何枚か撮っていれば魚の動きが止まったタイミングと合致して被写体ブレのない状態で撮れることもあります。“数撃てば当たる”的な安易な方法に聞こえるかもしれませんが、たくさん撮ってその中からよい写真を選ぶのが一番確実です。 また、「被写体ブレ」を回避するには、生き物の動きの速さをよく観察してそれに対応した撮り方をすることが大事です。動きが止まったり、ゆっくりした動きになるときがあれば、その瞬間がシャッターチャンスです。余裕があればスマホを構えたまま、魚の動きを観察してシャッターを押すタイミングを待ってみましょう。少し根気がいりますが、ピントの合ったブレのない写真を撮りたい場合にはこの撮り方が有効です。