人間関係

母の態度に「いい年のとり方」が見えてくる。要支援2の高飛車な母を自宅介護して思った本音

90歳近くになる実母と同居。日によって調子が悪い日もあるがまだ「要支援2」なのでヘルパーさんにも来てもらえない。家族で面倒をみているが、何事にも高飛車で感謝も無い母に日々イライラがつのるばかりだ。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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自他ともに幸せでいられる「いい年のとり方」とは?

自他ともに幸せでいられる「いい年のとり方」とは?

40代ともなると多くの人たちが「親の介護」を気にし始める。家族で介護するのか施設に預けるのか。施設に預けるほど弱っているわけでもなく、本人が自宅にいたいという場合、もっとも手間がかかるかもしれない。 

間もなく80歳になる「要支援2」の母

「同居している母がもうすぐ80歳になるのですが、要支援2なんです。身の回りのことはできるけど、最近、日によっては調子が悪いことも増えてきた。まだヘルパーさんには来てもらえないし、うちは共働き。急に病院に連れていかなければならないときなど本当に大変です。夫が出張、私が重要な商談で出かけてしまうと、どうしても中学生のひとり息子に負担がかかる。ケアマネにも相談していますが、介護認定の等級が上げられるかどうかはわからないみたいで」

ヨウコさん(45歳)は顔を曇らせた。

介護保険サービスは、要支援1、2と要介護1~5ではサービスの適用範囲が異なる。「支援」の場合、できるのはせいぜい家の中に手すりをつけたりデイケアサービスを週に2回ほど使えるくらい。まだ「介護」状態ではないからだ。

要介護となっても、家族が同居している場合、基本的に家事は助けてもらえない。夜まで母がひとりで過ごさなければならないときは息子が調理をしたり後片付けをしたりしてくれるが、それが心苦しいとヨウコさんは感じている。

「もちろん、ふだんは私がなるべく定時で引き上げるようにしていますし、残業が入ったときは夫に連絡して早く帰ってもらうことになっていますが、ふたりとも多忙な時期もあるんですよね」

「母の態度」が私をイライラさせる

しかも問題なのは、母の態度だと彼女は言う。4年前まではひとり暮らしをしていたのだが、さすがにひとりにはしておけないと同居したのに、「感謝が足りない」とヨウコさんは言う。

「私にはいいですよ、娘だから。でも夫や息子が何かしてくれたら、ありがとうくらい言ってもいいはず。何度か検査したけど認知症ではないし、普通に会話もできる。もともとそういう人だったのか、今となってはわからないけれど、とにかく『何でも人がやってくれて当然』という感じなんです。それがどうしても、私をイライラさせる」

高齢なのだからと自分を落ち着かせるが、「私は少量でいろいろなおかずを食べたい」「これしかないの?」と言われると、忙しい中、帰宅して休む間もなく食事の支度をしなければならない苛立ちもあいまって、母に「うるさい」と叫びたくもなるという。

>いい歳のとり方ができていない母
 
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