人間関係

「飼い犬? はあ?」あまりの侮辱に震えた…自称“口は悪いが気持ちはさっぱり”義母の言葉(2ページ目)

口が悪くて、無神経な言葉をかけてくる義母。そのことを夫に訴えたところで、夫は謝りはするが、母親に注意をするわけではない。何気ない義母の失言に限界を感じ、離婚を決意する女性だっていることを世の男性たちは忘れないほうがよさそうだ。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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死産だった私に義母が追い打ち

 
「本人に悪気は無い」なんていう言葉ではかたづかない

「本人に悪気は無い」なんていう言葉では片づかない失言もある

もうひとり、義母の言葉に消えない傷をつけられたと言うのはマイコさん(38歳)。義母とは離れて暮らしているが、年に数回は会う機会がある。

5年前、マイコさんの第一子が男の子だとわかったとき、義父母は大喜びだった。夫には姉がいるのだが、女の子ふたりだったから、「初めての内孫が男の子」なのは、ふたりにとって大きなことだったらしい。マイコさんとしては男だからと喜ぶ義父母に複雑な気持ちだったが、そんな自分の気持ちは押し殺した。

「ところが死産だったんです。妊娠中は順調だったのに……。今でも思い出すとつらい」

亡くなった子のことは1日も忘れたことはない。

「入院中、ふたりきりになったとき、義母が言ったんですよ。『子どもは親を選んで産まれてくるっていうから、あなたのところには来たくなかったのよ。だからこれでよかったんじゃない?』って。何を言ってるんだろうと思いました。自分だって親なのに、子を亡くした私の気持ちがわからないのか、わかっていて鞭打つようなことを言っているのか。殺意すらわきました」

悪意か失言か? 義母の言葉が忘れられない

泣きながら夫にそれを訴えたが、夫は「きみの勘違いだろ。気持ちが普通じゃなかったから、そんなふうに受け止めてしまったんだよ。かあさんは励ましたって言ってたよ」と言った。義母自身もショックだったから、励ますつもりで変なことを言ってしまったのかとも考えたが、義母はあのとき冷静に見えた。

離婚も考えたが、夫は離婚だけはしたくないと泣いた。その後、再び妊娠して2年前に女の子が生まれた。義父母には来てもらわなかった。あのときのことを思い出したくなかったからだ。

「義母も来るつもりはなかったみたい。子どもが女の子だと伝えたとたん、あらそうとテンションが下がってましたから」

彼女は今も、あのときの義母の言葉は忘れていない。だが恨むのはやめたという。

「そういう人なんだと割り切って、なるべくつきあわないようにする。そうやって自分を防御していこうと決めました。いざとなると夫も頼りにはならないから。ああいうことを言う人の息子が夫なのは気になるけど、夫自身からひどいことを言われたことはないんです。もしひどいことを言われたら、そのときは離婚だって辞さないつもりです」

人の心をえぐるように傷つける言葉を吐く人は、どういう心理なのだろう。言葉は怖い。人の一生を左右することさえあるかもしれない。
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