友だちとだけつながっているはずのLINEのグループでも
ただ愚痴をこぼしただけで、ひどいときは「日本から出て行け」とまで言われてしまう。本人の言葉に対して、浴びせられる言葉の悪意が強すぎる。そこに他人への敬意も思いやりも感じられない事例が多々ある。
どうやらそれは顔見知りのグループにも起こっているようだ。
ママ友グループのLINEでトラブル発生
「ほんの愚痴だったんですよ。だけどそれがもとで私はママ友たちの輪からはずされ、さらに友人たちをも分断したと責められました」暗い表情でそう言うのはノリコさん(41歳)だ。9歳と4歳の子の母であるノリコさんは、それぞれの子のママ友グループLINEに入っていた。だが、共働きでフルタイム勤務のノリコさんは多忙で、LINEへの返信もなかなかできない。
「大事な連絡網は別にあるので、そこは友だち同士が軽い世間話をするような場だったんです。ときどき見てはいたけど、ずっと張りついている人もいればめったに出てこない人もいるので、私は私のペースでいいやと思っていました」
些細なひと言が「マウント」と解釈された
ところがあるとき、みんなが「ノリコさーん」と呼びかけているのに気づいた。ちょうど彼女が出張している最中で、手伝いに来てくれた義母とのやりとりのほうに比重がかかっていた時期だった。「とりあえず、『ごめんなさい。今、出張中でなかなか書き込めなくて』と送っておいたんですが、あとから『さすが、キャリア街道猛進中のセレブは違うわねー』なんていう言葉が飛び交っているのを知りました。
『貧乏暇なしですよ』と送っておいたら、それがまた火をつけたらしい。私自身はそういう流れをほとんど知らないままだったんです。でも出張から帰って、義母にもお礼を言って、ほっと一息ついて日常に戻ったときLINEを見返したら、なんだかけっこうひどいことを言われているのに気づきました」
さらに個別に、「○○さんがノリコさんのこと、ひどく悪く言ってたわよ」「何マウントとってるんだって噂になってる。気をつけたほうがいい」といった密告も入っていた。家庭にはそれぞれ事情がある。
放っておいてくれと言いたくなったそうだ。
>発言にすぐに噛みつく人たち