そもそも、介護を嫁にさせようという義母の前提が間違っているのだが
突然、私との距離をつめてきた義母
「夫の実家から1時間ほどのところに住んでいます。私の実家からも同じくらいの時間がかかる。結婚してから家を買うとき、お互いの実家のちょうど中間点にしようということになったんです」結婚20年。今年19歳になる長女と15歳の長男がいるマナさん(49歳)。共働きを続け、子どもたちが小さいときは実の両親や義両親にも助けてもらった。
「ここ半年ほど、義母が急に私との距離を詰めてきたんです。以前はほとんど連絡もなかったのに毎日のようにLINEを送ってきたりして。夫の実家には、離婚した義妹が子連れで戻ってきていた。でもその子どもが成人して家を離れ、義妹はそれまで付き合っていた人の転勤にともなって地方に移り住み、勝手に再婚してしまったそうです。
勝手にとはいっても、義妹の子どもふたりは賛成していたようですけどね。あくまでも義母にとっての『勝手に』です。それまで両親と義妹とその子どもふたり、5人で賑やかに暮らしていたのに急に夫婦だけになったから寂しくなったのかもしれません」
義母が距離感を縮めようとする目的
それに加えて、後期高齢者となった義両親だけに健康不安も生じたようだ。今日はお父さんが歯医者に行った、私は膝が痛くて整形外科に行ったと、病院での受診もまめに伝えてくるようになった。「義母が何を望んでいるのかわからないので、お大事にとだけ返信していたんです。そうしたら突然、『明日は○○大学病院でお父さまが受診するの。あなたもいらっしゃい』って。もともと義母はどこぞの令嬢らしく、言葉遣いが異常に丁寧になることがあるんですが、そのときもそうでした。
私は仕事がありますからと返信したんですが、義母は夫にも私を寄越すように頼んだみたい。『なんだかオヤジが重い病気かもしれないという話なので、今回だけ頼む』と夫に言われて。それなら夫が行くべきだろうと思いましたが、どうしてもはずせない会議があるというので、急遽、午前中だけ休みをとって大学病院に駆けつけました」
ところが行ってみると、義母はマナさんが挨拶しても心ここにあらずという状態。いったいどうしたのかと聞いても、ろくに返事もしない。
「『あなたはここで待ってて』と、消化器内科の前で待たされました。その後、義母と義父が出てきて、私の目の前を通り過ぎようとするんです。あの、と言ったら『これから検査に行って参りますから』って。私は待っていればいいのか行けばいいのか。行かなければあとで何か言われそうだったのであわててついていきました」
何のために自分が呼ばれたのか、さっぱりわからないまま時間が過ぎていった。
>義母の真意は、失礼な話だったことが判明