ほんまもんの上方落語をぜひ!
大阪のお笑いを楽しむなら外せないのが上方落語。その歴史は古く、17世紀末に米澤彦八という大道芸人の登場が始まりとされています。同時期に活躍したのが江戸落語の祖・鹿野武左衛門ですが、じつは鹿野武左衛門も大阪出身で、そういう意味では落語は大阪発祥の演芸文化といえるかも知れません。漫才ブームに押されて一時期は衰退しましたが、桂米朝(人間国宝)師匠、桂春団治師匠、笑福亭松鶴師匠、桂文枝師匠の「上方落語四天王」の尽力で見事に復興。TVでお馴染みの明石家さんまさんや笑福亭鶴瓶さんも上方落語出身で、現在は200数十人ほどの上方落語家が活躍しています。ワッハ上方のワッハホールで開催されるのが島之内寄席。大阪ミナミを代表する落語会です |
演芸のまち・大阪ミナミには、定期的に落語会を開催する劇場がいくつかあります。まず伝統ある落語会といえば島之内寄席です。1972年から続き、現在では毎月1回、ワッハ上方5階のワッハホール(市営地下鉄「なんば駅」より徒歩約4分)にて開催されています。また吉本の殿堂・なんばグランド花月内のヨシモト∞ホール大阪でも花花寄席という落語家のプログラムが組まれているほか、毎月1日にTORII HALL(市営地下鉄「なんば駅」より徒歩約3分)で開催されるTORII寄席も有名です。
笑福亭松鶴師匠の旧宅を寄席小屋にした「無学亭」。落語会を実施しています |
とくに帝塚山の笑福亭松鶴師匠の旧宅跡地を寄席小屋にした無学亭(南海「粉浜駅」より徒歩約4分)の無学の会は、笑福亭鶴瓶さんが毎月1回、秘密の大物ゲストを招いて行います。完全予約制でチケットを入手するのはかなりの困難ですが、必見の落語会です。
こうした地域寄席の多くは会場が小さく、ギューギュー詰めの中での落語体験となりますが、大きな会場を貸し切ってマイクを通じて行う「ホール落語」とは、またちがった面白さ、良さがあります。ぜひ一度は参加してみてください。上方落語のトリコになりますよ。