叫ぶ中年女性の筋違いな主張
どんなやりとりがあったのかわからないが、時折スーパーなどで見かけるのが「叫ぶ中年女性」だ。高齢男性と違って脅したり虚勢を張ったりしているわけではなく、ただひたすら「嘆き叫ぶ」のが特徴かもしれない。アキエさん(43歳)は自身が遭遇した場面を教えてくれた。
「先日もいましたよ、自分が不当な目にあったことを叫びながら訴えている女性。どうやら彼女が買ったあとでタイムセールになった品物があったと近所の人が教えてくれたようで、今から値段を引けと談判していたようです。でも彼女が来たのは午後3時、近所の人が来たのはその日の夜7時、そして彼女がクレームをねじ込んだのは翌日。
レシートを持ってきてはいたけど、すでに食べてしまった刺身なんですって。全然筋が通らない話ですよね。タイムセールの商品を買ったのに、なぜか自分だけ割引が適用されなかったという話ならともかく」
個人的な怒りを「社会のため」と正当化
まったく道理に合わない話でイライラをぶつける人たちは、怒りをコントロールできないという以前に、沸点が低すぎるのではないかとアキエさんは言う。「親戚のアラ還女性にもいるんですが、怒ることが社会のためみたいな妙な正義感をもっているケースがある。イラッとすると止められない、場を考えずに叫ぶのは、むしろいいことだと思い込んでるみたい。誰かが言わなきゃいけないのよと言っていますが、彼女の場合は明らかに私憤。
義憤にかられてというならまだしも、個人的な怒りを押し通すのは違うと思うよと言ったら、『そうやって女が黙って我慢するから、こんな世の中になったんでしょ』と。女が~という問題でもないと思うし(笑)」
イラッとしたらグッと抑える。文句を言いたいときは、これは言うべきことかどうかを考える。言うなら言い方を考える。それがクレームの三原則だと親戚女性を見ていて思いますと、アキエさんは冷静に言った。
※参考:カスタマーハラスメントに対する方針(2024年4月、JR東日本)