災害時の避難所が抱える「臭い問題」を解決へ。京都の大学生と企業が生み出したソリューションとは(画像)(10ページ目)

食事をハエなどの虫から守る「蠅帳(はいちょう)」にナノイーX発生器を入れて使う「スポット消臭カバー」。「開いた状態で中にナノイーX発生器を入れることで、下の空間を消臭できます。日常においては、子どもやペットがもどしてしまった時、応急処置的に拭き取った後に使うとか、なかなか洗えない布団やソファーなどの匂いを取るために使えます。ソールが汚れていて靴箱にしまいたくないスポーツシューズなどを、玄関の土間に置いたまま被せるという使い方を想定しています」(畔柳助教)

実際に作られた4種類のプロトタイプ。そのうち即席消臭コーナーを除く3種類が被災地での効果実証に用いられました
プロジェクトの発起人となったUCI Lab.合同会社 所長の渡辺隆史氏
プロジェクトの対象となる時期
京都工芸繊維大学 デザイン・建築学系の櫛勝彦教授
今回行われた共創デザインの手法
2022年に作られた3種類のプロトタイプ
京都工芸繊維大学 デザイン・建築学系の畔柳加奈子助教
保冷バッグ内にUSB給電で駆動するナノイーX発生器を入れて使う「消臭保冷バッグ」。「被災時には、例えばボランティア活動をされている方が繰り返し使うけれども、なかなか洗えないアイテムなどをこちらに入れると消臭効果が得られます」(畔柳助教)
モバイルバッテリーにつないだナノイーX発生器を中に入れて使います。「日常の使い方としては、臭いの強いものを運ぶときに使うことを想定しています」(畔柳助教)
食事をハエなどの虫から守る「蠅帳(はいちょう)」にナノイーX発生器を入れて使う「スポット消臭カバー」。「開いた状態で中にナノイーX発生器を入れることで、下の空間を消臭できます。日常においては、子どもやペットがもどしてしまった時、応急処置的に拭き取った後に使うとか、なかなか洗えない布団やソファーなどの匂いを取るために使えます。ソールが汚れていて靴箱にしまいたくないスポーツシューズなどを、玄関の土間に置いたまま被せるという使い方を想定しています」(畔柳助教)
このようにナノイーX発生器がぶら下げられています。「被災時には、この中に靴やヘルメットなどを入れることが想定されています」(畔柳助教)
プラスチック段ボールにナノイーX発生器を入れて使う「組み立て消臭クローゼット」。「プラスチック段ボールでできており、たたむと45cm四方くらいで大きめのトートバッグに入るサイズになります。日常的な使い方としては、例えばレジャーで煙の匂いが付いたアウターを入れる、洗いにくいウールの衣類を毎晩かけておくといったことを想定しています」(畔柳助教)
中にハンガーをかける場所があります。「この例では、ボランティアスタッフの方が使っているビブスの臭いを取ることを想定しています」(畔柳助教)
簡単に分解できます
折りたためば大きめのトートバッグに入ります
デスクの上にブルーシートをかぶせて密閉空間を作り、ナノイーX発生器を入れて使う「即席消臭コーナー」
「ブルーシートを長机にかぶせて、下の空間にナノイーX発生器を入れることで、中の空間全体を消臭できます。繰り返し使って臭いが付いてしまった長靴やヘルメットのほか、長机の下のバーを使えばタオルなども掛けられます。これは家族ごとというより、避難所全体で一箇所設けて共有で使うことを想定しています」(畔柳助教)
使い方のコツ
福岡県八女郡広川町に3種類のプロトタイプを持ち込んで実験しました
臭いの評価には「6段階臭気強度法」を用いました
6段階臭気強度法による評価の結果

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