Q. イライラして不満を伝えても、「逆ギレ」してきて話し合いになりません
イライラして不満を伝えても、「逆ギレ」されて話し合いにならない……解決法はある?
Q. 「元々の性格の問題かもしれませんが、パートナーに不満を伝えると、いつも逆ギレされてしまって話し合いになりません。お互いにいい関係でいるために、悪いところは改善してもらいたいのですが、逆ギレされると結局言い合いになってしまって、険悪な空気になるだけです。どうすればいいでしょうか?」
A. ストレートに怒りを伝えず、「5ステップの伝え方」を試してみてください
イライラが募ってくると、うまく伝えるのは難しいものです。不満を我慢していた分、きつい言い方で怒りの感情をぶつけたり、責めるような言い方をしてしまったりすると、相手は無意識のうちに防衛体制をとってしまいます。すると、「そっちだって、○○したことがあるくせに!」「××って決めつけないでよ!」と「逆ギレ」のような状態になってしまい、お互いに攻撃しあうことになります。消耗するだけの不毛なケンカを避け、冷静に話し合うためには、コツがあります。筆者がカウンセリングの場でおすすめしている、話し合いの5つのステップをご紹介します。
1. 深呼吸してから話し合いの場をつくる
怒りを感じたときこそ、まずは大きく深呼吸をして、冷静になりましょう。そして、「ちょっと話したいんだけど、いい?」と声をかけ、相手の斜め前など緊張しにくい位置から、話し合いの場を作りましょう。
2. 「第一感情」を伝えた後に「第二感情」を添える
怒りは、何か別の感情に続いて生まれる「第二感情」と呼ばれています。まずは、怒りの前に生じている「不安感」や「悲しさ」「焦り」などの「第一感情」を理由とともに伝えましょう。「こういう理由ですごく心配したんだよ」「こういう状況だから、不安でたまらなかったんだ」というようにです。そのうえで「第二感情」を添えます。「だから、だんだん怒りが湧いてしまったんだ」というようにです。すると、自分の気持ちを全部伝えられるため、気分がすっきりするでしょう。
3. 解決策までを具体的に話し合う
自分の感情を冷静に伝えたら、「次からどうしていくべきか」を話し合いましょう。その際には、自分の考えを一方的に伝えるのではなく、相手にも質問して意見を聞きましょう。また、本人ができることについては、「どんなことならできそうかな?」などと質問して、本人に考えてもらうように導きましょう。
4. 「なぜ?」と思ったらあいまいにしない
相手があいまいな返答をして納得ができない場合は、うやむやにせずに「それはどういう意味かな?」「もっと詳しく聞かせて」などと返答の理由を質問し、相手に説明を求めましょう。このやりとりを丁寧に行うのが、わだかまりを残さないコツです。
5. 最後にフォローの言葉も忘れずに
話し合えたら、最後に話し合いに応じてくれたことへの感謝を伝えましょう。「話し合えてよかった。ありがとう」「また困ったことがあったら話し合おうね」というようにフォローの言葉を伝え、関係を修復できたことの喜びを共有します。
イライラを感じた時に改善策を話し合うことは、慣れないと大変だと感じるかもしれません。頭の中でシミュレーションするだけでも練習になります。怒りがわいたときには、以上の5つのステップで建設的な話し合いをしてみてください。
より詳しく知りたい人は、「上手に「怒り」を伝える言葉・方法・5つのステップ」もあわせてご覧ください。