人間関係

人生は「老い方」ににじみ出る?高校生だった私の性被害を黙認した叔母の悲惨な“老いの姿”

実の両親は離婚、行き場を失い叔母夫婦の養女になった女性。しかしそこでも叔母の浮気や離婚、さらに再婚相手からの性的虐待に遭う。大人になった彼女は、入院している叔母を見舞ったところ、驚くような姿になっていた。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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子ども時代の辛い思い出のなかにある叔母とのこと

子ども時代の辛い思い出のなかにある叔母とのこと

しばらくテレビで見かけなかった著名人が、久しぶりに他の人の「偲ぶ会」などに出てきて世間に映ったとき、人は「一気に老けたなあ」と思うものだ。年月が経てば人は老いる。自分も同じ年月を生きているのだから、同じように老いていく。それでも人に対して「老けたなあ」と思うこと自体が切ない。 

親代わりの叔母と絶縁するまで

「私の両親は、私が3歳の頃離婚して、それぞれに新しい家庭をもったんです。行き場を亡くした私を養女として育ててくれたのが、母の妹である叔母夫婦でした。ふたりには子どもがいなかったから、最初は大事にしてくれたんだと思う。でも私が小学校に入るころ、夫婦間でケンカが絶えなくなり、中学に入ったときに離婚しました」

辛かった子ども時代を振り返ってくれたマユミさん(43歳)。彼女は叔母とふたりで暮らすことになったが、「かなりの貧乏生活」だったという。

友だちの家でクッキーを出されたが手をつけず、「持って帰っていい?」と友だちの母親に聞いたことがある。

「私、このクッキーを夕飯にしたいからと言ったらしいんです。自分では覚えてないんだけど、友人とお母さんは、とても切ない思いをしたそうです。その日、確かおにぎりをもらったと思う」

叔母の再婚相手に性被害を受けた

その友人一家には、それからも気にかけてもらい、マユミさんはなんとか中学を卒業した。叔母はそのころ再婚、一回りも年下の男性がいきなり一緒に暮らすことになった。

「性被害を受けました。叔母は気づいていたと思う。でも何も言わなかった。公立の高校に通っていましたが、とにかくお金がなかったのでアルバイトをしたんです。自分の食い扶持くらい稼がないとと思って。叔母は小遣いもくれなかったし、帰るとふたりがいなかったのもしょっちゅうだった。

あるとき叔母に『あんたが彼に色目を使ったんでしょ』と急に言われて殴られました。どうやら再婚した夫が他でも浮気をしていて、挙句、私のこともバラしたようです。あのころ、私の心は死んでいたけど、叔母も別の意味で気持ちが死んでいたんでしょうね」

マユミさんは高校を卒業すると叔母の元を離れて上京した。当時は生みの両親、叔母への憎悪に満ちていたという。

>60代にしては衰えてしまった叔母に会いに……
 
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