高級感の時代からシンプルでナチュラルな時代へ
「デザインに関しては、何か引っ掛かるものはあるなというところがあって、『フリクションポイントノック04』の評価を調べると、『高級感がある』とか『高価そうに見える』といったワードが多かったんです。ただ、今は、そっちの路線じゃないなと思いました。高級感よりデザイン性や身近に使える感じを重視したいと考え、このシンプルなデザインにしました」と長田さん。かつて、普及価格帯のボールペンと言えば、軸の色とインクの色を合わせるか、透明軸にするのが当たり前だったのですが、ここ数年、単色のマットな質感の軸が増えています。そういった流行からも、今回のシックでシンプルなデザインは、リブランディングにふさわしいものになっていると言えるでしょう。
口金が樹脂になったのには賛否がありそうですが、個人的には低重心より軸全体が軽い方が書きやすいと思っているので、筆者は今回の方が好きです。見た目もスッキリしたと感じます。
製品としては、「フリクションポイントノック04」のリブランディングではあるのですが、製品のポジションとしては、「フリクションボールノック」に置き換わるもののように感じます。価格も、20円しか違わない(リフィルの価格は同じ)ので、書き味と軸のデザインを重視するなら、こちらを選びたいと思うのです。
実際、フリクションの0.3mmはこれしかないわけですし、0.5mmを使ってみれば、その書き味の違いはハッキリ分かります。フリクションのユーザーなら、とにかく一度、試してみてください。