今回は、個人向け国債・変動10を100万円購入した場合、半年後にもらえる利息はいくらになるのか解説します。
個人向け国債・変動10を「金利0.49%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?
個人向け国債・変動10(金利0.49%/年)を100万円購入した場合の6カ月後の利息を計算してみましょう。《半年後にもらえる利息》
・100万円×0.49%×1/2(半年間であるため)=2450円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「498円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税及び復興特別所得税15.315%と住民税5%」です。
そのため、個人向け国債・変動10を金利0.49%で100万円購入すると、半年後にもらえる税引き後の利息は「2450円-498円=1952円」です。
参照:変動10年「第167回債」/財務省
個人向け国債・変動10の中途換金について
個人向け国債・変動10年は満期まで10年もあります。個人向け国債を購入した後に、お金が必要になった場合は「中途換金」ができます。中途換金とは、個人向け国債の満期前に、その一部または全部を換金することです。ただし、中途換金ができるのは、購入後1年が経過した後でなければいけません。また、中途換金時には、直前2回分の利息相当額(税引き後)だけは差し引かれる点も注意しましょう。
また、中途換金は、「1万円単位」で手続き可能です。必要分だけを中途換金して、残りは満期まで置いておくこともできますので、柔軟に考えるようにしましょう。
個人向け国債の利息は「単利」
金融商品で運用をするときの金利には、「単利」「複利」があり、それぞれで利息の付き方が異なります。個人向け国債の金利は「単利」ですが、単利と複利の違いを確認しておきましょう。単利とは、もともとの元本に対してのみ利息がつきます。2年目以降も元本は当初と同じままで、利息のリターンを考慮しません。
たとえば、元本100万円に対して、年率で1%の単利で3年間運用した場合、毎年の受取利息は、以下のようになります。
・1年目:100万円×0.01=1万円
・2年目:100万円×0.01=1万円
・3年目:100万円×0.01=1万円
3年間の元利合計:100+1×3=103万円(源泉分離課税は考慮せず)
一方、複利とは、元本に対して一定期間ごとに付いた利息も元本に組み入れ、利息を含めた元本に対して利息を計算します。
たとえば、元本100万円に対して、年率で1%の複利で3年間運用した場合、毎年の元利合計は、以下のようになります。
・1年目:100万円×1.01=101万円
・2年目:101万円×1.01=102万100円
・3年目:102万100円×1.01=103万301円
単利と複利の金融商品を、もし同じ期間、同じ金利で運用するとすれば、複利の方が単利よりも利息は多くなります。さらに、複利は、運用期間が長期になるほど、リターン(収益)がリターン(収益)を生む効果の「複利効果」が大きいといえるでしょう。
残念ながら、個人向け国債の金利は単利ということもあり、複利効果は得られません。
しかし、個人向け国債は、国が元本と利息の支払いを保証しています。さらに、年率0.05%の最低保証があります。そのため、金融商品の中でも低リスクという点ではメリットがあります。