麻生氏の暴言に“大人の対応”
「無神経で時代遅れのじいさんがまたやらかした」と言いたくもなるのだが、「そんなに美しい方とは言わんけど」「おばさん」と言い散らかした麻生氏に対し、上川外相は「どのような声もありがたく受け止めている」と大人の対応。だが、これを「大人の対応」といっていいのだろうか。
むしろ、こういう「忖度した態度」こそが、高齢政治家たちの傲岸不遜を助長してきたのではないだろうか。かといって、注意したり怒ったりしたところで、彼らの態度が変わるわけでもない。上川外相は諦念をもってスルーしたのかもしれないし、同じ党の大先輩に逆らっても得をしないと考えたのかもしれない。ただ、こういう場面を見せつけられると、さすがにジェンダーギャップ指数の低い国だとため息をつかざるを得ない。 こういったことは現実の日常生活でもあちこちで見られる光景だ。
義父に「貶められた」と感じる40歳女性
「半年ほど前、親戚が集まった場で、義父に『跡取りも産めない嫁』『美人でもなければ頭がいいわけでもない役立たず』とさんざん貶められたことがあります。しかもニヤニヤと笑いながら。夫をつついたら、『オヤジは謙遜しているんだ』と言ったけど、こんな言葉遣いが謙遜ですか。思い出しただけで腹が立つ」強い口調でそういうハナさん(40歳)。5年前に仕事で知り合ったのをきっかけに友人関係を続けてきた3歳年下の男性に「あなたと人生をともにしたい。結婚してください」と言われ、「ダメなら離婚すればいい」と思って結婚した。
「彼は本当に私を大事にしてくれています。何でも話し合いながら生活し、一緒に見た映画や芝居についてとことん議論するのも楽しい。ところが、夫の両親が問題なんです。たまにしか会わないからと今まで何も言わずに流してきたんですが、半年前に久しぶりに親戚が大勢集まった。結婚式も挙げず、届を出しただけでしたから、私とは初対面の人も多かったのですが、そこで『うちの長男の嫁』といきなり紹介しはじめて」
親戚一同の前で「イヤな家風だ」と批判した
その「嫁」発言にすでにムッとしていたハナさん。夫婦で子どもはもたないと決めたことについても「嫁が産めないのか産まないのか知らないけど」と言い放ち、あげく容姿への誹謗中傷が続いたのだ。「大広間での宴会の場でしたが、私、思わず立ち上がりました。私たちは子どもをもたないと決めたこと、だから不妊とは関係がない。ただし、一般論でいえば不妊の原因は女性だけでなく男性にもある。どちらに原因があるかは半々である。女性が産めないとよく言われるけど、それは偏見だ。
続いて、美人であるかどうかは時代や風潮によって違う。だから義父が私を不美人だと思うのは勝手だが、それをみんなに言って私の名誉を毀損するのは心外である。こういうことを笑って受け流すのが大人の女性であるといわれるが、それは単に女性が我慢しているだけ。女性を貶めることが男性の文化だとしたら、イヤな家風ですねというようなことを理路整然としゃべりまくりました。一気に会場がシーンとしましたね(笑)」
最後に、「確かに私は義父に比べて頭がよくないかもしれませんが、これでも一応、研究者をしておりますので」と大声で言い、「ほら、行くよ」と夫を促して去った。
夫は興奮気味に「ハナちゃん、すごいすごい」とはしゃいでいたので、彼女は「あんたもバカだね」と一蹴したという。
>実家は「出禁」になった