人間関係

「もうね、私ひっくり返りそう…」子連れ離婚で出戻った35歳娘が全く育児しない理由に絶句(2ページ目)

夫のモラハラを理由に離婚した娘が、子ども二人を連れて実家に戻ってきた。仕事をしない上に育児も実母に押しつけてダラダラと過ごしているだけだ。このままだと、生活が崩壊してしまう。どういうつもりかと詰め寄ると……

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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親としての責任を果たさない娘

子どもを生んでもなお、子どもが好きじゃないと思う女性もいるのだろう。好きではなくても親となったからには責任が伴う。

「無条件にかわいいじゃないですか、子どもは。もちろんわがまま言って困らせられることもあるけど、それも含めてやっぱりかわいい。私はそう思って育ててきましたが、娘は好き嫌い以前に、あまり興味も関心も持てないみたいなんです。そこが不思議なんですけどね。だったらしょうがない、あなたは働きなさい。今後、うちは夫の遺族年金と私の国民年金しかないのだから、とても4人で暮らしていくのは無理。貯金だってないからと言い渡しました」

それでも娘は「35歳になる女を雇ってくれるところなんてないわよ」と言い放つ。仕事を探しにも行かないのだから、あるかどうかわからないのに。

「だんだん腹が立ってきて、『働かないなら、あんたの食べる分はないから』と怒ると、娘は数日間、行方をくらましたんです。帰ってくるなり、『私が再婚したら、おかあさん、子どもたちを預かってくれる?』ときた。再婚する予定があるのかと聞くと何も答えませんでしたが、その数週間後、妙に荒れていたからフラれたんでしょうね」

娘が母親としてどうしようもないなら、自分が責任をとるしかないとマサヨさんは言う。だが、今後、自分が体調を崩したら子どもたちはどうなるのか、子どもの教育費はどうするのか不安は増していくばかりだ。

「行政にも相談しましたが、娘自身がどうしたいのかがわからないから、どうしようもない。娘は4年制大学をいい成績で卒業して、有名企業に就職したんですよ。だけど上司と不倫のあげく、相手は離婚したことが社内で話題となり、娘は退職しました。心から愛した人だから結婚に至ったのだと信じたかった。娘はモラハラといっていますが、相手に聞かないとそれが本当かどうかもわからないと私は感じています」

娘が長い間、抱えていた不信感が発覚

娘に何があったのか。メンタルがやられているなら医師に診てもらったほうがいいのだろうが、娘は病院に行くことも拒絶している。

「いったい、どうしたいの。このままだとこの家も崩壊だよと先日、私は泣きながら娘に訴えました。すると娘は『おかあさんさあ、私のことかわいいと思ってた?』と言いだしたんです」

どうやら娘は娘で、母への不信感を長い年月、抱えていたようだということがやっとわかった。子どもがかわいいと思えないのも、実家に戻ってきて子どもたちを母に押しつけたのも、娘なりの苦悩や反発の表れだったのかもしれない。

「娘が戻ってきて、そろそろ1年経ち、ようやく娘と話し合えるスタートに立てた気がします。娘がどうしてあんなふうになってしまったのか責めてばかりいたけど、もしかしたら私の娘への言動が彼女を苦しめたこともあったのかもと気づいて……。私がもっと老いる前にわかってよかった。とにかく孫たちを育てなくてはいけないから、私も不満ばかり言わずに前向きになるしかないんですけど」

不安を抱えながらも、「祖母と娘と子どもたち」という形の家族をもう一度、考え直そうと思っているそうだ。
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