生活防衛費って何のために必要なの?
生活防衛費とは、病気やけがまたは失業、災害時などの思わぬアクシデントにより収入が減ったときに、当面の生活を維持するために備えておくお金のことです。生活防衛費は、緊急時にすぐに引き出せるように、普通預金や定期預金などの元本保証されている金融商品に預けることがおすすめです。
生活防衛費の目安は「生活費の3カ月~1年分」
生活防衛費として準備する金額は、個々の家族構成、年収などによって異なりますが、一般的には「1カ月の生活費の3~6カ月分」が目安とされています。しかし、すでにある程度の貯金がある方、多めに準備しておきたいという方は「1カ月の生活費の6カ月~1年分」を用意しておくとよいでしょう。中には「そんなに必要なの?」と思う方がいるかもしれませんが、もしものことがあっても焦らず対応するためであれば、少なくとも3~6カ月は必ず備えておいた方が安心といえます。
次は、単身世帯、二人以上世帯での具体的な金額を紹介します。参考にするのは、総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」です。
●単身世帯の生活防衛費はいくら?
単身世帯の1カ月あたりの平均消費支出額は16万7600円ほどです。必ず確保しておきたい生活防衛資金3~6カ月分は約50万~101万円となります。さらに、余裕を持ちたい方の生活防衛資金6カ月~1年分は約101万~200万円となります。
●二人以上世帯の生活防衛費はいくら?
二人以上世帯の1カ月あたりの平均消費支出額は29万4000円ほどです。必ず確保しておきたい生活防衛資金3~6カ月分は約88万~176万円となります。さらに、余裕を持ちたい方の生活防衛資金6カ月~1年分は約176万~353万円となります。
上記の具体例は、あくまでも目安です。たとえば二人以上世帯で家族の人数が多い場合、さらに多くの生活防衛費が求められるでしょう。
生活防衛費を確保するには「固定費」の見直しから
生活防衛費は、いざというとき自分や自分の大切な家族を守るための土台となるお金。生活防衛費に必要な「金額」が大きく、用意するのをためらってしまう方もいるでしょう。そのような方は「生活費の見直し」からはじめてみませんか。毎月の生活費を削減すれば、生活防衛費として確保しなければならない金額が減ります。
その際、通信費、保険料、電気代、自動車関連費用などの固定費は、一度見直せば節約効果が高い費用です。毎月、1つずつでも見直し、生活防衛費を貯めていきましょう。