ついに地雷女の両親にまで談判に行く
彼女は20代後半だった。彼女によれば、「あなたのダンナさんとは半年以上の付き合いです」ということだった。夫に確認すると、「それは嘘だ。本当に1回こっきりだ」と話が相反していた。「『私はあなたの夫の子どもを中絶したこともあるんだから。あなたが早く別れてくれないから、そんなことになったのよ』と彼女は激昂しました。怒ったときの彼女の顔が怖かった。『あなたの子だっていつどうなるかわからないわよ』とまで言われて。
うちの子どもたちを守らなくてはと思いました。夫の両親がわりと近くに住んでいるので、すべて話して私と子どもたちは夫の実家に避難し、子どもたちは義父が学校まで車で送ってくれることになりました」
彼女の実家を突き止め、夫の弟に同行してもらって両親を直撃した。母親は「あなたの夫がうちの娘を誘惑したんでしょ」と言い放ったが、その場にいなかった父親に会いに会社まで行くと言うと態度が変わった。
「彼女のお父さん、有名企業のお偉いさんだったんです。娘が不倫しているなんていうことになるとまずいと思ったんでしょう。あるいは彼女の暴走癖を知っていたのかもしれません」
地雷女が暴走、悪質な嫌がらせが始まった
それでも彼女の暴走は止まらなかった。ある日、自宅に戻ってみると玄関ドアにスプレーで『不倫男』『性暴力』などと大書されていた。近所にも見られたに違いない。ミワさんは警察に通報、防犯カメラから彼女が特定された。「結局、弁護士を入れて彼女の両親とも話し合い、示談というか手打ちというか。お互いに損害を受けているので金銭的なやりとりはなし、今後はいっさい連絡しないということで念書を交わしました。夫の言葉を信じるなら、たった1回の関係で、すべて終わるまでに半年もかかりました。身も心もボロボロになった」
彼女が夫の勤務先に話したため、夫は降格となり、一時期、店には出られなくなった。パートで働いていたミワさんが仕事を増やさざるを得なかった。
「あれから5年経って、ようやく落ち着きました。地雷女だとわかっていたら寄りつかなかったんでしょうけど、地雷女から見ればうちの夫は落としやすかったのかもしれない。子どもたちにも不自由な思いをさせたし、夫には一生かけて償ってほしいと思っています」
女性を見る目がない男に、一時の過ちだとしても不倫をする資格などないのかもしれない。