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お金持ちでも不幸になる人ってどんな人?5つの要因

収入が多い人のほうが少ない人よりも幸福感が高い!という研究事例がありますが、お金があっても不幸な人もいます。今回は、お金持ちでも不幸になってしまう5つの原因を考えていきます。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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お金を持っていても不幸なパターンって?

お金を持っていても不幸なパターンって?

今回は、お金持ちでも不幸になってしまう5つの原因を考えていきます。

お金持ちでも不幸になる五大要因とは

前置きしておきたいのが、「お金持ちなのに不幸になる人」というのは、そもそも少数派だということです。収入が多い人のほうが少ない人よりも幸福感が高い!という研究事例(1)(2)もありますし、収入が多いほどゆとりがあり、自由な暮らしを送りやすいです。

とはいえ、「お金持ちになること自体がゴールだ」という人は、いざお金持ちになると目標がなくなってしまい、燃え尽きてしまう場合もあります。

ポジティブ心理学の権威であるマーティン・セリグマンによると、人生に幸せを感じるためには、「前向きな感情を持つこと」「没頭できること」「良好な人間関係を持つこと」「人生に目的や意義を見出していること」「達成感を味わうこと」という5つの要素が重要だそう(3)です。

ウラを返すと、いくらお金を持っていても、
「1. 前向きな感情を失う」
「2. 没頭できることがなくなる」
「3. 良好な人間関係を保てなくなる」
「4. 人生に目的や意義が見出せなくなる」
「5. 達成感がなくなる」
と不幸になる可能性が高いです。


具体的には以下のような状態に陥ることです。

◯お金持ちになったことで、目標を失う
◯経済的に自由になったことで、かえってできることが増えすぎて注意が分散してしまい、好きなことに没頭できず、幸福感が薄れる
◯お金持ちな暮らしに「こんなもんか」と慣れた瞬間、生きがいを失う

「仕事が生きがい」という人が、退職後に生きがいを見失って、急にしおれてしまう……ということもあります。僕の身近にもそういう人がいるので、他人事ではありません。

不幸な未来を避けるためには「これぞ生きがい!」と言える、没頭できる仕事や遊びを、死ぬまで続けることなのだと思います。これに加えて良好な人間関係を維持すれば、豊かな暮らしを送れる可能性が高いと思います。

まとめ

要点をまとめると、お金持ちでも不幸になる五大要因は以下のとおりです。
「1. 前向きな感情を失う」
「2. 没頭できることがなくなる」
「3. 良好な人間関係を保てなくなる」
「4. 人生に目的や意義が見出せなくなる」
「5. 達成感がなくなる」


上記はセリグマンが掲げた「幸福の共通点」5つを逆さまにしたものですが、重複している内容も多い気がします。

筆者が思うに「良好な人間関係を築いて維持し」「没頭できる仕事や趣味がある」という2つさえ満たしていれば、たぶん上記5点はクリアできると思います。

つまり「人間関係、仕事、趣味」をうまくバランスすることが、楽しく生きるキモなんじゃないでしょうか。

【関連記事をチェック!】
科学が解明!金持ちなのに不幸になる2つの原因

●参考文献
(1)論文:Daniel Kahneman and Angus Deaton, 2010, “High income improves evaluation of life but not emotional well-being”, Proceedings of the National Academy of Sciences, 107(38), pp. 16489-16493
(2)調査:Ally Financial Inc., 2013, “New Ally Bank Survey Links Money to Happiness”
(3)書籍:マーティン・セリグマン, 2014, “ポジティブ心理学の挑戦 幸福から持続的幸福へ”, ディスカヴァー・トゥエンティワン
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