壁への負担を最小限にすることを重視した設計
丸形のマグネットを1個貼るためのベースも用意されている。ひとつの透明シートをホッチキスで4カ所留めて固定する
また、専用ホッチキスはアタッチメントを外せば普通のホッチキスとして利用可能です。ホッチキスはもう少し大きい方が使いやすいような気もしたのですが、河井さんによると、今回のコンセプトや仕様条件では、適切な大きさと判断したとのことでした。
「壁に粘着テープで直に貼るのではなく、透明シートをホッチキスで壁に固定して、その上に粘着テープでスチール板を貼るというのが特徴的な製品だと考えています。直接貼ると、粘着剤を工夫していても、やっぱり壁に残ったり壁紙が破れたりする可能性があるので、それは避けたいと考えました。あと、壁紙の凹凸などにも影響を受けにくいと思います」と河井さん。 基本的には空いている壁にマグネットが使えるようにするというだけのシンプルな製品なのですが、マグネットが貼り付けられるというだけで、その用途はとても幅広いものになります。それこそ、ポストカードや絵、アクセサリーやチャームといった装飾的な用途から、推し活、メモボードといった日常生活支援的な用途、さらには、在宅ワーク時の資料やプリントを留めておくためのスペースなど、ビジネスからプライベートまで使えるのです。
開発にあたってのリサーチでも、ガッツリと重いものを付けたいという人は、しっかりした棚やフックを付けるからか、それほどいなかったのだそうです。ただ、マグネットが弱いという声もあったそうで、そのあたりの調整は今後の商品展開に生かされるのかもしれません。個人的には、どんどん貼り付けるものを変えていけるマグネットの気軽さが、この製品の身上ではないかと思っています。