思わず集めてしまったYUJINのガシャポン「少年スパイ学校」

ユージン「少年スパイ学校」シリーズ 各200円(税込)

ガイド納富が小学生だった頃(今から30年以上前です)、何故か日本はスパイブームでした。イアン・フレミングの「007」シリーズが映画化されて大ヒットし、テレビでは「プロテクター電光石火」とか「0011 ナポレオン・ソロ」などのスパイドラマが人気で、サンスター文具は「スパイ手帳」を出版し、スパイ漫画も色々連載されていた、今思うと不思議なブームがありました。

スパイそのものについては、実はどうでもよく、そのブームの実態は、諜報活動のためという名目で登場する、カメラ付きの腕時計とか、無線機になっている靴(いや、あったんですって、そういうのが)とか、様々なスパイグッズが入ったアタッシュケースとか、そういう、何だか精密機械っぽい小道具に、当時の少年たちは強烈に惹かれたのです。日本人の小型精密機械好き、サブノートやPDA好き、通常のiPodよりiPod miniやnanoが好き、細い字を書くのが好きなどの嗜好にピッタリ合ったのだと思うのです。

ただ、そういうブームも何となく去り、スパイ手帳も文具店から消えて、少年探偵団の七つ道具なんて商品化しないかな、などと妄想していたガイド納富の前に現れたのが、「少年スパイ学校 シークレットウェポン」というガシャポンのシリーズでした。去年、息子と散歩していて見つけたのですが、試しに買って見た一個目から、もう気持ちを鷲掴みにされてしまったのです。遊び心と機能とハッタリとスタイリッシュさとチープさの、そのバランスがとても良く、本当に細部まで良く考えられていて、小物好きの血が騒いだのでした。


スパイグッズの基本「スパイペン」

ブラックライトを利用した「スパイペン」

この、「少年スパイ学校」は、現在パート2まで発売中。まずは、その第一弾「シークレットウェポン I」から、スパイグッズの基本中の基本でもある「スパイペン」からご紹介していきます。ガイド納富の時代は、書いた文字が時間が経つと消えるといったものだったスパイペンも、かなり進化していました。このペンは、普通に書くと何も見えないのですが、本体中央の丸いボタンを押すと発せられる光を当てると、文字が浮かび上がるという仕掛けになっています。

つまり、ブラックライトを利用したペンなのです。受験勉強用などにも使われているアイディアですが、それを、こういうデザインの中にまとめた、というのが面白いと思うのです。しかも、これが200円(税込)で買えるのです。その不思議なお得感も、このシリーズの楽しい所。ガシャポンですから、サイズも手のひらに乗るような小ささ。定番のスパイペンの見事な進化に、ガイド納富は思わず涙が出そうになったのでした。


シンプルだけど実用的な「スパイデコーダ」

2個でワンセットの暗号作成・解読器「スパイデコーダ」

これは、友だちとお互い一個づつ持ち合って、これを使って暗号の手紙をやり取りしようというグッズです。ダイヤルを回して、上の窓に書きたい文字を表示させ、実際には右下の窓に表示された文字を書いた手紙を作ります。受け取った方は、ダイヤルを回して文字を解読するわけです。暗号の基本的な形の一つ「置換法」を使ったシンプルな仕組みですが、単に文字をズラすだけの暗号ではないので、意外に解読は難しく、子供同士なら十分実用的だと思いました。

単なる文字変換表なのですが、それを、こういう形の道具にすることで、とてもワクワクするものになると同時に、記述ミスも少なくなります。しかも、200円でちゃんと二つセットになっているのが嬉しい所です。デザインのセンスもよく、こういう小さなアイディアをおろそかにしないのが、良い道具の基本だと思うのです。


お約束の「スパイセキュリティボックス」

ちょっとした工夫が嬉しい「スパイセキュリティボックス」

ガシャポンの場合、トータルの予算で作られるため、どうしてもハズレ的なものが混じります。その内の一つが、この「スパイセキュリティボックス」だというのは間違いない所でしょう。要するに、鍵がかかる箱なのですが、鍵も実は指先で穴を回せば開閉できるレベル。ただ、それでも、鍵の形に凝ったり、箱を本の形にして、しかもブックカバーを差し替えられるようにするなど、アイディアの出し惜しみはしていないところが、とても好感が持てるのです。また、子供は鍵が好きなものですから、こういうアイテムをラインナップするのもセンスの良さだと思うのです。


第一弾の目玉は本当に録音できる「スパイレコーダー」

録音・再生可能なICレコーダー「スパイレコーダー」

そして、ハズレがあればアタリもあるのがガシャポン。このシリーズの当たりが、この「スパイレコーダー」です。要するに、低ビットレートのICレコーダーなのだけど、それをオープンリール・テープレコーダーの形にしているのが泣かせます。「スパイ大作戦」とか思わせてくれますが、今の子供は知らないでしょうね。そもそも、カセットテープでさえ知らない子がいる時代です。

だからこそ、「スパイレコーダー」をこの形にしたスタッフは凄いなあと思うのです。「昔は、こういう形の録音機があったんだよ」とか息子に説明したりして、でも中身はテープどころかデジタル録音なわけで、しかも、結構長時間録音できるのです。スパイにとって「録音」は、重要な作業。そういう部分がきちんとしているというのも、このシリーズの面白さだと思うのです。

次のページでは「少年スパイ学校 シークレットウェポン II」をご紹介