1962年1月生まれの女性です。4年間共済年金に加入していましたが、特別支給の老齢厚生年金がもらえるのはいつからですか？

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、私学共済に加入していた1962年1月生まれの女性の方の特別支給の老齢厚生年金についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q：1962年1月生まれの女性です。過去に4年間共済年金に加入をして仕事をしていました。特別支給の老齢厚生年金がもらえるのはいつからですか？

「1962年1月生まれの女性です。過去に4年間正規職員で仕事をしていました。その後はパート勤めなので旦那の扶養になりました。特別支給の老齢厚生年金がもらえるのはいつからですか？ 加入していたのは私学共済（共済年金）なので65歳からというのは本当てすか？」（のんちゃん）

A：特別支給の老齢厚生年金はもらえません。老齢年金は65歳からの受給になります

老齢年金は、原則65歳から受給できますが、一定の要件をを満たした人は65歳になる前に、特別支給の老齢厚生年金を受給できます。
　
昭和60年の年金制度の改正によって、年金の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられました。受給開始年齢の引き上げをスムーズにするため、生年月日に応じて段階的に年金を受け取れるように特別支給の老齢厚生年金制度は設けられました。

共済年金の加入者で、下記の受給要件を満たしていれば、65歳になる前に特別支給の老齢厚生年金を受け取れます。共済年金加入者の特別支給の老齢厚生年金は昭和36年4月1日生まれまでの人がもらえることになります。

【共済年金加入者の特別支給の老齢厚生年金の受給要件】
●受給開始年齢に達している（下記参照）
●厚生年金加入期間（被保険者期間）が1年以上である
●受給資格期間が10年以上である（厚生年金・国民年金等の加入期間含む）

＜共済年金加入者の特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢＞
昭和29年10月2日から昭和30年4月1日生まれまでなら……61歳受給開始
昭和30年4月2日から昭和32年4月1日生まれまでなら……62歳受給開始
昭和32年4月2日から昭和34年4月1日生まれまでなら……63歳受給開始
昭和34年4月2日から昭和36年4月1日生まれまでなら……64歳受給開始

つまり昭和36年4月2日以後の生まれになると、65歳になる前にもらえる特別支給の老齢厚生年金はありません。65歳から本来の老齢厚生年金と老齢厚生年金を受け取れることになります。相談者は、1962年（昭和37年）1月生まれ女性とのことですので、特別支給の老齢厚生年金をもらうことはできず、老齢年金の受給開始年齢は65歳からになります。

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監修・文／深川 弘恵（ファイナンシャルプランナー）