Q. 50代後半の国民年金加入者です。NISAやiDeCoをやるべきか悩んでいます
「現在59歳です。今まで投資をしたことはありません。収入はあるものの、家業手伝いのため国民年金に加入しています。定年はありません。こんな私でも、NISAやiDeCoをやってもよいのでしょうか」(みいみさん/女性)59歳・投資未経験の場合、運用するならiDeCo、それともNISA、どっちがおすすめ?
A. 「iDeCoよりNISAを活用するのがいいと思います」(深野さん)
イデコ(iDeCo)は、法律の改正で65歳まで掛金を拠出することができるようになりました。しかし、国民年金に加入してないと、イデコに加入することはできません。一般的に、自営業者やフリーランスの方の場合、国民年金の加入は60歳までになります。ただ、保険料を40年間納めていない場合は、60歳以降も国民年金に任意加入することができます。
もし、みいみさんが任意加入する場合は、65歳までの約6年間、国民年金に加入することになるので、イデコにも拠出ができます。ですが、やはり期間が短いため、あまり大きな効果は期待できないかもしれません。
ですので、利用するならNISAがいいと思います。2024年からスタートする新NISAには、つみたて投資枠というのがあり、年間120万円まで投資をすることができます。まずはこの枠を活用して、毎月少額から投資信託を買っていくのがよいのではないでしょうか。
最初から無理をする必要はありません。収入の一部を投資に回すという考え方で始めてみてください。少額から始めて、だんだんと投資額を増やしていき、慣れてきたら投資信託以外にも投資ができる成長投資枠を使って、個別株などを買ってみるのもいいと思います。
教えてくれたのは……深野 康彦さん
マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など