島田佳奈の恋愛コラム

「セカンドパートナー」とは? 友達以上、不倫未満な関係のメリット

セカンドパートナーとは? 家庭にもたらす影響や、不倫と何が違うのか、夫婦生活において必要か、などについて考察してみました。恋愛に正解はありません。夫婦関係における浮気や不倫やセカンドパートナーを持つことも、互いが許容しているのであれば「アリ」……?

島田 佳奈

執筆者:島田 佳奈

恋愛ガイド

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「セカンドパートナー」とは……不倫と何が違うの?

セカンドパートナーとは

「セカンドパートナー」は必要? 不倫との違いはある?

セカンドパートナーが家庭にもたらす影響、不倫と何が違うのか、夫婦生活において必要か、などなど考察してみました。
 
<目次>
 

セカンドパートナーは「友達以上、不倫未満」!?

「セカンドパートナー」の定義は“既婚者が(配偶者とは別の)恋愛関係にある『第2の』パートナー”のこと。一般的には「肉体関係はない(=プラトニック)」相手を指すそうです。

筆者は職業柄、恋愛におけるあらゆる関係性を深掘りしてきましたが、セカンドパートナーという名称の定義づけで「不倫とは違う」線引きを主張する時代がやってきたことに感心しました。
された側にとっては「浮気と何が違うんだ」と思う人がほとんどでしょう。しかし、している側にとっては必要悪ともいえます。

セカンドパートナーという存在がいることにより、辛い結婚生活も平和になる──そこまで開き直られたら、ファーストパートナー(配偶者)としては胸中複雑ながら、許すしかないと思ってしまうかもしれません。
 

配偶者との結婚生活の“隙”が原因

セカンドパートナーを持つ側の意識として、夫婦関係の面で「離婚は考えていない」ことが想像できます。かつ配偶者に対しては「家族としては大切だが恋愛感情とは違う」気持ちなのでしょう。恋愛対象ではなくなってしまったからこそ、恋愛がアウトソーシング化されたともいえます。

恋する気持ちというのは、そもそもコントロールが自在なものではありません。誰かを好きになることも、その相手に対して恋愛感情が失われることも、気がついたらそうなっているだけ。自分の感情すら思い通りにならないから面白いし、辛くもあります。

結婚していたって、他の人に恋心が芽生えてしまうのは仕方のないこと。よほど相手が魅力的なのか、あるいは配偶者との結婚生活に物足りなさが生じてしまったのか、よそ見してしまう“隙”があったことには間違いありません。なぜなら配偶者に対して「好き好き愛してる!」と夢中になっていれば、どれほど好みの異性が現れても眼中にないはず(笑)。

「結婚はしているけれど、恋愛したっていいじゃない」「配偶者(ファーストパートナー)は大事だけど、そこで満たされない部分を補うのはセカンドパートナーという存在」

セカンドパートナーを持つ人はおそらく上記のような大義名分(または言い訳)を心のどこかで持っています。

しかし配偶者以外の異性を好きになることと、セカンドパートナーの関係を持つことは別の次元。他人の心の内までは覗けませんが、特定の関係性はハッキリ具現化しています。相思相愛ながら、相手(または互い)に配偶者がいて、離婚するつもりはない。そこで「セカンドパートナー」として付き合うことは、ある種の契約です。

ワンナイトの肉体関係は不貞行為(=離婚事由)に該当しますが、肉体関係のないセカンドパートナーは、有責という観点ではグレーゾーン。単なる浮気よりも関係は深くないものの、心の面では不倫レベルの重さといってもいいでしょう。
 

結婚生活に“良い影響”をもたらすことも

善悪はさておき、セカンドパートナーを持つことが結婚生活にとって少なからずメリットがあるのも事実。

例えば「恋する気持ち」が仕事のモチベーションになったり、ファッションや外見に気を遣うようになったりすれば、魅力はおのずとアップします。自分の夫や妻が冴えない中年になってしまうよりは、若々しいほうがうれしいですよね(笑)。

セカンドパートナーがいる人の多くは、おそらくファーストパートナーにはその存在を打ち明けていないでしょう。本を正せば、夫婦になる前の2人は恋愛から始まっている関係です。夫や妻が「外で恋愛すること」を素直に受け入れられるはずがありません。

隠れてコソコソと逢瀬を重ねる、「同性の友人と会う」とうそをついてデートする……隠し事のある生活に後ろめたさはつきもの。そのスリルまでも恋のスパイスにできる人であればいいですが、良心のある人ならば、いずれストレスとなって蓄積します。

セカンドパートナーがいる後ろめたさにより家族に優しくなれる反面、浮気を疑われたら家庭の空気は悪くなってしまいます。カミングアウトできれば自分は楽になれるかもしれませんが、打ち明けられた配偶者のほうは、たまったもんじゃないですよね。

ポリアモリー(※)の延長線で結婚している関係でもなければ、結婚後の恋愛は「想定外」なこと。裏切られたと思われても仕方がありません。

※合意のうえで、複数の人と恋愛関係を結ぶこと

しかし中には、配偶者の側から「セカンドパートナーを持つこと」を勧められるケースもあります。その場合ははじめから公認なので、後ろめたさを持たず結婚生活と恋愛を両立させられるでしょう。
 

家庭の平和にセカンドパートナーは必要?

恋愛に正解はありません。また、夫婦関係における浮気や不倫やセカンドパートナーを持つことも、互いが許容しているのであれば「アリ」なのではないでしょうか。

ただ1つ、これだけは(当事者の方は)覚えておいてください。あなたたちの特殊ともいえる恋愛観は、夫婦の子どもたちにとっては無関係です。子どもに対し「これが幸せの形だから」と説明できないような関係は、親として持つべきではありません。

世の中における倫理観とのズレや、セカンドパートナーがいることによって家庭がバランスよく機能していること、父も母もセカンドパートナーも誰1人として子どもの存在を否定しない(愛情が目減りしない)と胸を張って言い切れないのであれば、その関係は終わらせたほうがいいと筆者は考えます。

ちなみに「その関係」とは、あなたとセカンドパートナーとは限りません。幸せでない関係が夫婦のほうだとしたら、結婚生活のほうを解消することも1つの選択です。よく考えてみてくださいね。

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