だましてくる人を見抜く方法とは?
「お金の詐欺師を見抜く方法はありますか? 顔や表情を見れば分かるものなのでしょうか?」
今回は、この質問にお答えします。
お金の詐欺師を見抜く方法
確認すべきポイントは山ほどあると思いますが、すくなくとも筆者は「顔や表情」では分かりません。ずる賢い人ほど外面はいいですから、見た目では判断できないと思います。その代わり、筆者は儲け話の「中身」に注目します。筆者がお金の詐欺を見抜くために重視するのは「提案者」と「儲かる“からくり”」と「投資先の実績」の3つです。
第一に確認しているのは「提案者」です。
筆者は「自分で見つけた儲け話」は飛びつきやすいですが、「他人に持ちかけられた儲け話」には飛びつかないことが多いです。
「他人に持ちかけられた儲け話」ほど怪しいものはありません。特に、非公開のものとか、インターネットで検索しても出てこないようなものだとなおさらです。
また、提案者に金銭的な利害が関わってくる場合もリスキーです。たとえば、投資用マンションを持ちかけられたら「もしこの物件を買ったら、この営業マンはいくらボーナスを受け取るんだろうか?」「この営業マンも、きっと営業ノルマを抱えているんだろうな」と考えます。
筆者の経験としては、良い儲け話の多くは、(1)注目を集めたり報酬を受け取ったりといった見返りが必要ないくらい裕福な投資実力者が、(2)「私はこういうところに投資をしている(または注目している)」と公にしたとき、に見つかることが多いです。
第二に確認しているのは「儲かる“からくり”」です。
「儲かる“からくり”」をちょっと考えただけで、おかしいと分かる詐欺もあります。
一般論として、お金を儲ける方法は「他人を幸せにする人にお金を融通する」か「他人を搾取する人にお金を融通する」か「誰かをだましてお金を盗む」かの3つに分類できます。
たとえば、ウォルト・ディズニーのように「他人を幸せにする人」に投資して、世界に幸せを振りまきながら儲ける方法が1つです(これが投資の“理想”です)。
ほかには、社員を馬車馬のように働かせたり、下請け企業を搾取したりして「他人を搾取する人」に投資して、一定の犠牲を払いながら儲ける方法もあります(この方法でも儲けられますが、長続きはしないでしょう)。
さいごは、いわゆる詐欺のことを指します。前述の2つのように他人を幸せにしないし、搾取もしないが、「自分がだまされてお金を盗まれる」パターンです。言うまでもなく、このケースではだまされた人が損をします。
儲け話を持ちかけられたとき、筆者はこの3つのパターンに当てはめてみて「どの“からくり”だろうか?」と考えます。
「誰も幸せにしない」「誰も搾取しない」となると、おそらく自分がカモにされる可能性が高いので、手を出さないようにしています。
第三に確認しているのは「投資先の実績」です。
どんなに良さそうに見える儲け話でも、実績に乏しければ「机上の空論」です。実績を確認できなければ信じようがないので諦めますし、確認できても実績が乏しいのであればスルーするようにしています。
まとめ
要点をまとめると、お金の詐欺を見抜くためには、◯誰が提案者で、どんな目的なのか?
◯儲かる“からくり”は、どこにあるのか?
◯投資先の実績は、誰でも読める公開情報か?
といった3点を読み解くのが大事だと考えます。
詐欺師は「手を替え品を替え」ます。だから、通り一遍の方法で見抜くことはできないと思います。
とはいえ、詐欺の構造自体は今も昔も変わらないですから、「提案者」「からくり」「実績」を慎重に吟味すれば、だいたいの詐欺は避けられる気がします。