人間関係

離婚したパートナーとのほどよい関係。39歳女性「元夫がだんだんつけあがってきた」とため息(2ページ目)

何事にもだらしなく、短絡的に行動をする元夫。娘のためもあって家に入れたり、生活力がない彼のために食事を作ってしまったら、行動がどんどんとエスカレートしていった。しまいには、「オレは、ここがいちばん落ち着く」という発言をし、娘からも呆れられる始末。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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最近は娘も呆れはじめた

離婚当時、娘は3歳だった。家のローンを夫が持つこと、養育費を払うことを条件に離婚した。それまでも生活費はほとんどリサさんが負担していたし、ときには夫に貸してもいたので、養育費がきちんと入ってくるだけでも、以前と比べれば生活は楽になった。

「借金もあるわけだし、さすがの夫も反省したようです。会社にも事情を話して寮に入れてもらったようです。派手におごったり、やたらと遊びに行くこともなくなったみたい。その代わりなのか娘会いたさなのか、月に2~3回、うちに来るようになったんですよ」

当時は娘も小さかったから、パパと遊べるのは大歓迎だった。娘にとっては「同じレベルで遊べる」父だったのだ。だが小学校に入れば、娘もだんだん友だちと遊ぶほうが楽しくなっていく。しかも彼女はサッカーにはまって地域のチームにも入っている。元夫はサッカーより野球だからがっかりしたようだった。

「サッカーの話ができない父親に、娘は徐々に冷たくなっていって(笑)。それでも元夫はなんとか娘の気を引こうとするんですけどね、なかなかうまくいかない。そこで勉強をみるという手に出たんですよ、彼は。小学生ならまだ教えられると思ったみたい」

離婚しても家にやってくる夫

寮にはまかないはないので、カップラーメンやコンビニ弁当ばかり食べているとげっそりした顔で現れたこともあった。風邪気味だとも言っていたので、リサさんはつい同情して元夫の好きなものを並べた。

「それに味をしめたのか、その後、週に2回も3回も来た時期があるんです。夜中に娘の大好きなスイーツを持ってきたこともありました。その日は私ももう寝ていたんですが、起こされちゃって……。あげく、『どうしても洗濯ができなくて』と洗濯物まで持ってきた日がありました。この人は優しくするとつけあがるんだと肝に銘じました。もちろん、洗濯物は持って帰らせましたよ。言っておくけど私たちは離婚したんだからね、協力するのは娘のことだけときっぱり言って。夫は涙ぐんでいた。でもここで甘い顔をしたら、また迷惑をかけられるだけ」

私はあなたに恋愛感情はない。娘のために協力していくことだけを考えてと何度も言った。そうでなければ娘にも会えなくなるよと諭し、今は月に数度に戻った。

だが先日、元夫はしみじみと言った。

「オレ、やっぱりここがいちばん落ち着くなあ。リサがいて娘がいて、ここがオレの魂を置ける場所なんだよねって。いや、この人のこういう言い方に騙されちゃいけないと思いましたけどね。それを聞いた娘が『よく言うわ。今ごろわかったの? 前はわからなかったの?』と激しいツッコミを入れたので笑ってしまいました。元夫も苦笑してましたけどね」

離婚したのだから、ある程度の距離を持ちたいのは当然だ。子ども絡みなら夫の多少のわがままも受け入れがちになる。だが、離婚したらあくまでも親同士としての関係でしかないと、慣れて甘えてくる元パートナーにははっきり言っておいたほうがよさそうだ。
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