パートナーと行為の頻度が合わない……どうすべき?
「好き」と「したい」がイコールとは限らない
大人の恋愛に“夜の営み”はつきもの。ましてや夫婦となれば、パートナーとの性の不一致は立派な「離婚」事由。由々しき問題です。週末の「お泊り」デート程度ならば、まだまだスキンシップは非日常。あらかじめスケジュールが決まっているので、心(と体)の準備も整います。
しかし同棲や結婚生活といった「いつでもできる」環境になると、相手から誘われるタイミングと自分の「したい」タイミングがズレてしまうこともしばしば。特に仕事で疲れてすぐに寝たいときなどは「明日にして」と背中を向けてしまうこともあるでしょう。
応えられない側としては、決して愛情が目減りしたわけではないのです。ただタイミングが悪かったり、体調がイマイチだったり、とにかく眠かっただけ。それでも誘った側にとっては「応えてくれなかった」と落胆するだけでなく、行き場のない性欲で悶々とし、テンションはダダ下がり。翌朝は、2人の間に気まずい空気が流れてしまうかもしれません。
どれほどフィーリングの合うカップルでも、男性側の「したい」頻度と女性のそれは、必ずしも一致するわけではありません。若いうちは男性の性欲に女性が理解を示せないことも多く、年を重ねると逆に女性の「したい」に男性の体調が合わなくなることも。
タイミングが合わないとき、後腐れなく「じゃあまた今度」と言ってくれれば、こんなに悩むことはありません。しかし断られた側は、思いのほかショックを受けていることも。
傷ついてしまったら、次から「断られたらどうしよう」と誘うのを躊躇(ちゅうちょ)してしまいます。あげくレスになってしまうのは、最悪の展開です。
「(今日は)したくない」―――ただそれだけを伝えることの難しさ。相手を傷つけず断る方法はあるのでしょうか。
「次は私が誘ってもいい?」のアフターフォローが必須
前の晩、あなたはどうしてもしたい気分になれず、パートナーからのお誘いをやんわり断ってしまったとします。翌朝、パートナーが何事もなかったように振舞っていたとしても「昨日はごめん」と謝ることは忘れないで。デリケートな問題ほど、蒸し返したくない気持ちなのはお互い様。だけど断られたパートナーがひそかに傷ついていたとしたら、断ったあなたのほうから話すきっかけを提供しなければ、うやむやになってしまいます。
なぜしたくなかったのか。一晩たって冷静に話せるタイミングだからこそ、きちんと説明しましょう。「言わなくても分かるはず」はNGです。
そもそも、見るからに体調が悪そうだったりイライラしている様子だったら、パートナーだって気を遣うもの。それでも空気を読めず性欲だけで誘ったのであれば、断ったあなたのほうもイヤな気持ちになったことを伝えないと、パートナーは今後も繰り返すかもしれません。
断られたパートナーが傷ついたとしても、あるいは気分を害したとしても、あなたが誠意を持って「したいと思えなかった理由」を説明すれば、納得してくれるはず。
それでも気まずさを払拭(ふっしょく)できなかったら「次は私が誘ってもいい?」と言ってみて。あなたの「したくない」気持ちが一時的であることを理解してもらう、最善の提案です。
気まずい空気を作ってしまったのは、他でもない断ったあなたのほう。たとえ「あのタイミングで誘ってくるとかありえない!」というようなシチュエーションだったとしても、断った側からフォローするのが得策です。
一緒に住んでいるならば、誘われた時点で「明日ならいいよ」「週末にゆっくりしたいな」と言うのがベストな対応。断るのではなく延期であれば、誘ったほうも「嫌われた?」と疑心暗鬼にならずに済みます。
互いへの理解が深まれば「したい」タイミングも合わせられる
「したい」と思うタイミングは必ずしも合うとは限りません。誘う側がムードを盛り上げて相手をその気にさせられればいいですが、馴れ合うほど「余計な気を遣わずセックスしたい」と思ってしまい、その気にならない相手は断りたくなるというジレンマ。一度や二度ならともかく、何度もタイミングが合わないと「したい」気持ちも萎えてしまいます。そうならないためには、パートナーがしたくなるサイクルやシチュエーションを把握すること。誘われた日、行為をした日、断った日などを記録して、傾向をつかみましょう。
同じように、あなた自身が「したくなる」サイクルについても、パートナーと共有するよう心がけてみて。互いに知っていくうちに、タイミングを合わせやすくなります。
夫婦やカップルにとっての夜の営みは「カラダのおしゃべり」。誰とでもできる行為ではないからこそ、大切な時間を断ることなく楽しめるよう、2人で向き合いましょうね。