沖縄の観光・旅行

10月17日は「沖縄そばの日」 沖縄人のソウルフード、沖縄そばのキホンや豆知識を徹底解説!

【10月17日は沖縄そばの日】沖縄県の郷土料理であり、沖縄の人が愛してやまない「沖縄そば」。旅行中に一度は味わってほしいローカルフードです。今回は、そんな「沖縄そば」のキホンや歴史、豆知識を徹底解説します。

稲嶺 恭子

執筆者:稲嶺 恭子

シンガポール・沖縄ガイド

沖縄そばは、旅行中に一度は味わってほしいローカルフード (C)OCVB

沖縄そばは、旅行中に一度は味わってほしいローカルフード(C)OCVB

沖縄の郷土料理であり、沖縄人が愛してやまない「沖縄そば」。沖縄旅行で食べたことがある人も多いのでは? 今回は、この沖縄そばについて、キホンから歴史、豆知識まで広く深く解説していきます。
 

沖縄人は「そばじょーぐー」

豚肉のスペアリブがのっているソーキそば(沖縄そばの一種) (C)OCVB

豚肉のスペアリブがのっているソーキそば(沖縄そばの一種)(C)OCVB

沖縄の人に「好きな沖縄そば屋はどこ?」と聞けば、ほとんどの人がお気に入りの店舗を教えてくれるでしょう。老若男女問わず、沖縄人は沖縄そばが大好きですが、なかでも特に沖縄そば好きな人を、沖縄の言葉で「そばじょーぐー」と言います。

そばじょーぐーともなると、ランチは必ず沖縄そばという人も少なくありません。お弁当や定食の汁物としても沖縄そばが選べますし、コンビニでもカップに入った沖縄そばを販売しています。もちろん、家庭でも沖縄そばを作りますので、スーパーでは乾麺や袋麺なども販売されています。

また、人によっては直接、製麺屋さんに麺を買いに行く人もいますし、市場でも麺を売っています。沖縄そばは、まさに沖縄のソウルフードと呼ぶべき食べ物なのです。
 

意外と知らない沖縄そばのキホン

これが沖縄そばの基本形。紅ショウガではなく、針ショウガをのせる店もある

これが沖縄そばの基本形。紅ショウガではなく、針ショウガをのせる店もある

お店のメニューで「沖縄そば」というものがありますが、これこそが沖縄そばの基本形です。

沖縄そばの特徴は、具材に三枚肉(豚のバラ肉)の煮つけと、モチモチとした食感の沖縄かまぼこ。ここに、ネギや紅ショウガなどが加わります。麺は小麦粉にかんすいや木灰汁(もくあく)を練りこんで作られ、スープはカツオと豚骨からとっただしに塩を加えて仕上げます。

ただし、これはあくまで一般的なもの。沖縄そばは2013年に地域食品ブランドの証である「本場の本物」に、麺類として全国で初めて正式に認定を受けており、原料から麺の厚さまで12の定義すべてをクリアしなければ、沖縄そばとは呼べないとされています。
 

地元的沖縄そばの食べ方

沖縄風炊き込みご飯のジューシー。沖縄そばと一緒に注文することが多い (C)OCVB

沖縄風炊き込みご飯のジューシー。沖縄そばと一緒に注文することが多い(C)OCVB

沖縄そばの食べ方に決まりなどはありませんが、地元の人の一般的な食べ方もここで紹介しておきます。

まず沖縄そばを食べるときは、サイドメニューとしてジューシーかいなり寿司をオーダーします。ジューシーは沖縄風炊き込みご飯で、そば屋のだしを使って作ることが多いため、スープのおいしい店のジューシーはもれなくおいしい。人気のジューシーは、そばより先に売り切れてしまうことがありますので、ご注意を。

また、沖縄のいなり寿司は本土のものと比べてかなり大きいです。中身は具材なしの酢飯のみということが多いのですが、これも沖縄そばとの相性が抜群です。

沖縄そばは、まずそのまま麺とスープを一緒に味わったら、机上にあるコーレグースという辛味調味料で味変します。替え玉やスープの追加に対応してくれる店も多く、昔ながらのスタイルのそば屋では、やかんでスープを足してくれるところもあります。

沖縄そばはマカイと呼ばれる器に盛りつけられます。マカイは本土のどんぶりとは少し違っており、側面に丸みがあり、ふちが反っているのが特徴的。これによって、スープが飲みやすくなっていますので、ぜひズズズと、スープも最後まで味わってくださいね。
 

沖縄そばは地域によって違いがある

石垣島をはじめ、八重山諸島で食べられている八重山そば

石垣島をはじめ、八重山諸島で食べられている八重山そば

沖縄そばの麺やスープ、具材は、地域によって違いがあります。ここで一部ご紹介しておきます。

・那覇
澄んだスープに、中太ストレート麺の沖縄そばが主流。スープはカツオの風味がきいた上品な味わい。

・本島北部
ソーキそばの発祥の地でもある本島北部では、やはりソーキそばが人気。肉の力強い味わいにも負けない、太い平麺を使っているところが多く、スープはカツオだしがきいていて濃いめ。

・八重山諸島
八重山そばが人気で、丸細麺で、具材が短冊切りとなっているのが特徴的。これは、食糧難の時代に、くず肉でも使用しようとしたことが始まりだともいわれています。スープは甘めで、食べる際にはピパーツという島の胡椒を使います。

・宮古島
具材が麺と麺の間に隠されている宮古そばが親しまれています。これはかつて島に駐留していた琉球王朝の役人に、贅沢をしていると思わせないためだったという話も。最近は、この昔ながらのスタイルの宮古そばを出す店が減ってきています。
 

沖縄そばにまつわる豆知識

最後に、沖縄そばにまつわる小ネタをご紹介。豆知識として、お楽しみください。

・沖縄には「沖縄そばの日」がある?
あります。10月17日は、沖縄そばの日とされています。これは、公正取引委員会から正式に「沖縄そば」の呼称を認定された日にちなんだもので、この日、沖縄では、そばの無料配布などのイベントが催されます。

・沖縄では給食に沖縄そばが出る?
普通に出ます。10月17日の沖縄そばの日にメニューに加えられる学校もあるようです。

・沖縄そばには灰が入っている?
沖縄そばを手打ちしている店では、現在も昔ながらのスタイルで、木灰汁を麺に練りこんでいるところがあります。最近では、かん水を使用する店が多くなりました。

・沖縄以外で食べると味が違う?
「本土と沖縄とでは、沖縄そばの味が違う」といわれることがあります。はっきりした理由は分かりませんが、沖縄は本土と違って水が硬水なので、水が関係しているのではないかという説も。気になる人は、ぜひ食べ比べてみてください。

今回は沖縄そばについてご紹介しました。沖縄人のソウルフード、沖縄そばにはまだまだうんちくがたくさんあります。また、10月17日は沖縄そばの日でもありますので、この機会に沖縄そばを味わってみてはいかがでしょうか。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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