人間関係

41歳「さばけた元妻」役はもう疲れた。元夫が“離婚後もオープンな元夫婦”を押し付ける

夫が独身時代の彼女と縁が切れておらず、いまだに付き合っていることが原因で離婚。だが夫は頻繁に娘に会いに来て、おまけに元妻にも同席を求めてくる。娘のためには仕方ない? さばけた妻を演じ続けた41歳女性に決断のときがきた。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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離婚して夫婦の縁は切れても、親子の縁は切れない。親権をもっていない側にも、もちろん子に会う権利はある。だがそこで「いい人」を演じすぎて疲れ切ってしまったという女性もいる。
不倫が原因で別れた夫に対して、「さばけた元妻」である必要はある?

不倫が原因で別れた夫に対して、「さばけた元妻」である必要はある?

   

子どもに会うのは当然だけど

結婚して10年たった昨年秋、夫の浮気が発覚。独身時代の彼女と縁が切れておらず、年に数回会い続けていたと聞いて大きな衝撃を受けたリョウコさん(41歳)。

「夫は『腐れ縁みたいなものなんだよ』と言ったけど、その言い方もショックでした。今後も会い続ける宣言みたいで。実際、別れる気もなさそうだった。離婚するしかないねと言ったら『リョウコがそうしたいならしかたない』って。夫にとって、家庭ってその程度のものだったのかと情けなかった」

親権をもったリョウコさんが9歳のひとり娘と同居することになったが、夫は「養育費は多めに払うから、好きなときに娘に会わせて」と手を合わせて頼んできた。夫はひとり娘をかわいがっていたし、娘もパパが大好きだから、そこは了解せざるを得なかった。

リョウコさんも仕事をしているため、娘は学校から、近くに住むリョウコさんの実家に帰るのが常だった。仕事帰りにリョウコさんが実家に寄り、娘とともに自宅に戻るのだ。

「夫の仕事は時間的に自由が効くんです。だからときどき、実家の前で待ち伏せて娘を連れてどこかに行ってしまう。元夫から私に連絡はくるけど、忙しくて携帯をチェックするのが遅れると、実家の母から娘が帰ってこないと電話がかかってくることもある。いきなり来ないで、前もって連絡してほしいと元夫に頼みました。いつでも会っていいけど、黙って連れていかれるのは困る、と。元夫は『わかった。きみも一緒に会おう』と物わかりよさげに返事していました」

なぜかモヤモヤする夫のやり方

それからは週末になると、いきなり「3人でご飯食べよう。今、家の前にいるから」と連絡してくるようになった。娘が喜ぶので出かけては行ったが、元夫は「あたかも今も夫婦であるような振る舞い」をする。娘の誕生日の“前祝い”と称してレストランで食事をしたとき、偶然、リョウコさんの同僚に会った。彼女が離婚したことを同僚は知っていたのだが、元夫はいきなり立ち上がると「リョウコがいつもお世話になってます。夫です」と自己紹介した。あわててリョウコさんが「元夫だから」と言うと、彼は「今だって夫婦同然なんで、よろしく」と言ったのだ。

「どういうつもりよと文句を言うと、『いいじゃん、わざわざ離婚したなんて言うことないよ』とニヤニヤしてる。まったく反省がないんですよね」

娘の前で離婚、離婚と言うなと元夫は少しだけ真顔で言った。

>離婚した夫と月に7、8回も会うはめに
 
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