喘息もちだから注意しているだけなのに
「私は大人になってから喘息にかかったので、今でも混んだ電車や室内などではマスクをつけています。自分が人にうつさないためにも。ただこの夏は暑かったし、本当につらかった。子どもたちを遊びに連れていくときは近所に住む父に、車を貸してもらうこともありました」そう言うのはアサコさん(42歳)だ。ただ先日、学校から帰ってきた9歳の息子が突然、アサコさんに尋ねてきた。
「ママはどうしていつもマスクをしているの?『みんなしてないのにおかしいよ。うちのお母さんも言ってたよ。おまえのママ、ヘンな顔してるの?』と友だちに言われたらしいんです。思わず笑っちゃったけど、息子は『家ではしてないよ』と言い返したそう。すると、外で見せられない顔なんだ、とまた言われたとか。まあ、こういうのって結局、子どもの感想ではなくて親が家で言っているということですよね」
見識を疑う「友だち」からの返答
誰が何をしても好き勝手に噂をするのが「世間」というもの。自分は気にしていないが、息子が返答に困ったらかわいそうだと思った。「だから、『今度、お友だちに言っておいて。ママは大人の喘息だからマスクをしてるのって』と簡単に伝えました。わかったと息子は元気よく言っていたけど、何日か経ってから、『大人なのに喘息になるって、タバコの吸いすぎなんだって。今どきどういう母親なのって言われた』とつぶやくんですよ。
友だちの親御さんの見識を疑いました。私はタバコは吸ったことがない。いや、たとえ吸っていたとしても、それを叩かれるいわれもありませんよね。もう何を言われても、僕は知らないで通しなさいと言っておきました。その友だちの親が聞きたいなら、私に直に言ってきなさい、と」
最初は笑っていたアサコさんも、そこまでの非礼に対して子どもを介して何かを伝える気にはなれなかった。その後、その子の親と学校で会ったが、いきなり目をそらされたという。
子どもを使って、他の親を中傷するような発言が許されてはいけない。
>マスク着用は「失礼じゃない?」と指摘され