ED治療薬、実は20代の服用率が全世代中でトップ!?
また、前回の記事「『勃起はするけど途中で萎える』中折れED、年代別の原因と対処法」でもご紹介したように、勃起・挿入はできるものの性行為中に少しずつ萎えていくタイプのEDである「中折れ」を、20代の男性のうち約3.5人に1人、30代男性では約2.7人に1人が経験していることがわかっています。
ガイドのクリニックにも若い男性の相談が増えており、ED治療薬が中高年だけでなく、若い世代にとっても身近なものになってきていると実感しています。
若い世代のEDは「心因性」がほとんど、初診に比べて再診数は増えていない
EDには大きく分けて以下の4種類があります。・病気、外傷、加齢などが要因の「器質性ED」
・ストレスや不安など、精神的・心理的要因による「心因性ED」
・服用している薬剤の副作用が原因の「薬剤性ED」
・心因性・器質性・薬剤性が複合する「混合型ED」
50~60代の男性であれば、加齢により生じる動脈硬化や生活習慣病などによる「器質性ED」が多くなりますが、20~30代の若年層であれば、「心因性ED」のケースがほとんどです。また、心療内科や精神科で精神安定剤や睡眠薬などを処方されている方の場合には、薬の副作用による「薬剤性ED」も考えられます。
こちらのグラフを見ていただくとわかるように、20代の初診数(青いライン)は年々増えていますが、継続して治療する再診数(赤いライン)は増加傾向にはありません。「心因性ED」の場合、何かのきっかけでEDの悩みが改善するケースも多く、たとえばED治療薬を服用して1回ないし数回、納得いく性行為ができれば、それが自信につながり、その後は治療の必要がなくなることがほとんどなのです。
「薬剤性ED」の場合は、主治医と相談の上、原因と推測される薬剤の中止や減薬、あるいは他剤に変更することで改善される可能性があります。
「オナニーED」「好きすぎてED」「初体験がトラウマ」……様々な要因がある
20代や30代に多い、ストレスや不安、プレッシャー、コンプレックスなど様々な心理的要因でEDになる心因性EDを解決するには、それぞれの要因を知ることが大切です。ここで若い世代にありがちな心因性を伴うEDのケースをいくつかご紹介しましょう。
■マスターベーションでしか射精できない
性行為中の焦りやプレッシャーで負のスパイラルに陥ることも……
マスターベーションでしか勃起できず、性行為で挿入すると途中で萎えてしまう、いわゆる「オナニーED」 の人がいます。状況型の心因性EDの一種であり、膣内では射精できない「膣内射精障害」でもあります。10~20代の男性が陥りがちなケースです。
あるいは、強く握りしめすぎたり、床に強く擦り付けるようなマスターベーションを続けたりすることで、女性の膣内の刺激では物足りなくなってしまう場合もあります。パートナーがいる性行為の場合、挿入時はマスターベーションの時のように思うとおりの刺激や圧力をペニスに与えられないので射精に至りません。
さらに性行為中に、焦りやプレッシャーから余計に射精に至らなかったり、勃起を持続することができなかったり、といった状況に陥ります。
解決策としては、正しいマスターベーションの方法を身につけることや、刺激の強すぎるやり方をやめ、自慰行為の回数や刺激を減らしていくことがあげられます
参考:「マンガでわかるEDの様々な要因6:オナニーでしか射精できない(浜松町第一クリニック)」 https://www.hama1-cl.jp/about_ed/comic_ed/failure06.html
■初めての相手だとEDになる
相手に良く思われたいという気持ちがプレッシャーに……
初めての相手との性行為だとなぜか勃起しないというケースに陥っている方が、意外と多くいらっしゃいます。相手に良く思われたいと思えば思うほど、自分自身にプレッシャーをかけ続けて行為に集中できなくなったり、緊張しすぎて勃起しなくなったりしまう。さらにその状況に焦れば焦るほど行為に集中できず勃起力はどんどん低下してしまうのです。
このタイプのEDは、時間が解決してくれます。付き合いが長くなることで気持ちも落ち着き緊張したり焦ったりすることもなくなるので、基本的にはED治療薬を服用しなくても改善できるケースです。
とはいえすぐにでも対策したい場合は、ED治療薬の効果も期待できます。1~2回程度、ED治療薬の力を借りて性行為がうまくいけば、そのうち自然と問題なくできるようになるでしょう。
参考:「マンガでわかるEDの様々な要因10:初めての子でED(浜松町第一クリニック)」
https://www.hama1-cl.jp/about_ed/comic_ed/failure10.html
■パートナーを大事にしすぎてEDになる
「好きすぎる」そんな気持ちがEDにつながることも……
パートナーのことを「好きすぎる」「大事に思いすぎる」ことで緊張してしまったり、性行為自体を悪い事のように捉えてしまったりする傾向にある若い世代に増えているようです。
パートナー側も若ければ「私に魅力がないのかな」「私のことが好きじゃないのかも」とネガティブに受け止めてしまうおそれもあり、できるだけ早く、率直に勃起しない理由をパートナーに相談することが重要です。
こういったケースは、ED治療薬も効果を発揮すると思われます。何度かED治療薬を使用してうまくいくようになれば緊張も和らぎ、いずれ薬無しでも問題なく性行為ができるようになるでしょう。
参考:「マンガでわかるEDの様々な要因20:彼女を大事にし過ぎてED(浜松町第一クリニック)」
https://www.hama1-cl.jp/about_ed/comic_ed/failure20.html
■初体験などで失敗した経験を引きずっている
パートナーに悩みを相談することも解決への一歩
「初体験の時に緊張して勃起しなかった」「5秒で射精してしまった」など、過去の性行為での失態を思い出してしまい、無意識に自分自身にプレッシャーがかかり、「また同じことになるのでは……」といった不安から性行為に集中できずに勃起力が低下するケースの方もいらっしゃいます。
ED治療薬を使用するのもひとつの方法ですが、その後も薬がないとまた不安に苛まれる場合があるので、不安を取り除くためには、やはりパートナーに事実を話し、悩みを共有することで解決することが得策でしょう。オープンに話すことで気持ちも楽になり、ゆとりが生まれます。
参考:「マンガでわかるEDの様々な要因11:初体験の失敗を引きずるED(浜松町第一クリニック)」
https://www.hama1-cl.jp/about_ed/comic_ed/failure11.html
これらの他にも、
・陰茎のサイズや形、早漏や遅漏などのコンプレックス
・妊活などで決められた日に性行為をしなければいけないというプレッシャー
・同棲後や結婚後に性行為自体がマンネリ化
……などの要因が代表的です。該当するものはありましたか?
20代~30代のEDが治るきっかけとは?
ED治療薬を購入する際は必ず正規品を取り扱う医療機関を選択するようにしましょう。
こういった「心因性ED」の場合は、何らかのきっかけがあれば治るケースが多く、その「きっかけ」のひとつは、パートナーに悩みを相談することです。実際に、ガイド自身も若い世代の患者さんから、「パートナーが相談しやすい状況を作ってくれたおかげで、早々にEDを解決できた」という話を耳にすることがよくあります。
また、そういった方は身体的には問題がないからこそ、一度ED治療薬を試して勃起することがわかれば、その後は服用の必要がなくなることがほとんどです。実際にED治療薬を服用しなくても、持ち歩いているだけで症状が改善することもあります。「いざというときでもこれさえあれば大丈夫」と安心できるんですね。
これを読んでいる若い世代の方も、同じように悩まれているのであれば、ED治療薬を試してみることによって改善される可能性は十分にあります。あまり深刻に悩まず、気軽に専門のクリニックに相談してみてはいかがでしょうか。
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・いつまでも現役でいたい!日常生活からEDを予防・改善するには?
・「勃起はするけど途中で萎える」中折れED、年代別の原因と対処法
・ED治療は怖くない?実は安全なED治療の実態について
※参考:
20歳代・70歳代のED患者分析データ│2022年(浜松町第一クリニック)
https://www.hama1-cl.jp/statistics/p_statistics_age.html
EDが治るきっかけとは?20代30代必見(浜松町第一クリニック)
https://www.hama1-cl.jp/column/ed-topic04-2.html