8月相場は「夏枯れ相場」と呼ばれるけれど…株価が下がりやすい銘柄は?
8月相場は「夏枯れ相場」や「お盆の閑散相場」と呼ばれており、個人投資家や機関投資家が夏季休暇に入り、市場参加者が少なくなると考えられ、相場が冷え込む傾向があります。そのような相場の中でも、特に株価が下がりやすいのはどのような銘柄なのでしょうか。銘柄株価が下がりやすい銘柄を事前に知っておくことで、不用意に損失を被るリスクを回避することができるでしょう。
株価が下がりやすい銘柄を紹介する前に、本当に8月の相場が冷え込みやすい傾向にあるのか、過去23年間の8月の株式市場について、下記の条件で検証します。
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検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:2000年1月1日~2023年6月30日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件:7月末の営業日に寄り付きで買い
売り条件:25日経過後の翌営業日に寄り付きで売り
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7月末に日経平均採用銘柄(225銘柄)を購入し、8月末に売却した場合の過去23年間の成績は以下の通りです。
【検証結果】8月株式市場(日経225銘柄)の傾向
- 勝率:46.98%
- 勝ち数:2,237回
- 負け数:2,525回
- 引き分け数:47回
- 平均損益(円):-1,356円 平均損益(率):-0.68%
- 平均利益(円):13,753円 平均利益(率):6.88%
- 平均損失(円):-14,768円 平均損失(率):-7.38%
- 合計損益(円):-6,523,288円 合計損益(率):-3,261.72%
- 合計利益(円):30,766,057円 合計利益(率):15,383.57%
- 合計損失(円):-37,289,345円 合計損失(率):-18,645.29%
- PF(プロフィット・ファクター):0.825
- 平均保持日数:25.98日
以上が、8月の株式市場(日経平均225銘柄)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は46.98%、平均損益は-0.68%となっています。勝率が5割を切っており、1トレードあたりの平均損益がマイナスであることから、8月の日経平均採用銘柄(225銘柄)は下がりやすい傾向があるといえるでしょう。
8月の低成績銘柄ランキング
次に、相場全体の株価が下がりやすい傾向のある8月相場の中でも、特に株価が下がりやすい傾向にある個別銘柄をご紹介します。表は、先ほどの日経平均採用銘柄(225銘柄)を対象とした検証において、勝率が低かった銘柄のランキングです。ランキングは勝率が30%以下の銘柄を取り上げてみました。
<3863>日本製紙……勝率9.09%
<3659>ネクソン……勝率9.09%
このように、軟調に推移しやすい傾向のある8月相場の中で、上に挙げた銘柄は、特に軟調に推移する傾向が強いようです。
どの個別銘柄も、月によって株価が上がりやすい時と下がりやすい時があります。簡単な検証結果でしたが、本記事で紹介した8月相場の傾向は、投資戦略を考える上での有効な判断材料の1つになるでしょう。
これらの数字は、あくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありません。しかしながら、統計的な背景がある数字は、安心してトレードに臨むことができる心強い味方となってくれるでしょう。みなさんも投資する際には、ぜひ一度検証してみてくださいね。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします)