「中折れ」気付かないふりしていませんか?
「中折れ」の症状に気付かないふりしていませんか?
ガイドのクリニックを訪れる患者さんからの相談でも、特に多いのがこういった「中折れ」ですが、本人はそれをEDだと自覚していないケースが多く見受けられます。あるいは薄々気づいてはいるものの、EDだと認めたくないため気づかないふりをしているのかもしれません。
EDは克服できる疾患ですが、克服のためには、まず本人が症状を自覚することが大切です。まずは、中折れがどのようなタイプのEDなのか、確認していきましょう。
約4割の男性が「中折れの経験がある」と回答、20代でも28%が経験
50歳になる頃には男性の2人に1人が中折れを経験
中高年の方に多く見られるEDで、同調査でも年代が上がるにつれて中折れ経験者の比率が上昇していますが、実は20代の男性でも28%が経験していることがわかっています。
では、なぜ「中折れ」は起きてしまうのでしょうか。加齢による身体的原因がその理由のひとつとして挙げられますが、それ以外に生活習慣病も考えられます。また、動脈硬化は中高年の中折れ原因の代表格といえるもので、動脈硬化の初期症状としてEDが現れてくることがあります。
また、性行為の途中で萎えてしまった経験がある人が「また次も萎えてしまったらどうしよう……」と心理的に負担を感じ、心因性EDから中折れを引き起こす場合もあります。一度でも中折れを経験すると、また中折れしたらどうしようと性行為の度に考えるようになり、ますます集中できず再び中折れしてしまう。こうなると負のスパイラルから抜け出しにくくなるのです。
中折れの原因は世代により違いが大きいため、この記事の後半では年代別の原因と対処法を詳しくご紹介します。
中折れによって早漏になる?
中折れと早漏の関係とは?
性行為の最中に中折れを何度も経験していると、「中折れする前に早く射精しなきゃ!!」と力が入ってしまい、挿入中に腰の動きが速くなったりイキんでしまったりするため、それが原因で射精が早まるのです。
また、「カチカチに勃起した陰茎」と「中折れ気味の陰茎」とでは挿入時の刺激の受け方が違い、中折れ気味の方が刺激を強く受けてしまうため、結果的に早漏気味になるという側面もあります。
EDと早漏の関係については、前回の記事「EDだと早漏になりやすい? 改善は可能? 早漏とEDの意外な関係とは」もご覧ください。
「中折れ」を女性はどう思っている?
パートナーの中折れを経験した女性の反応は……?
ガイドのクリニックが2022年に行った調査(※中折れやED治療薬に対する男女の「ホンネ」実態調査」)では、女性の3割が男性の中折れによる支障を経験し、そのうち7割が不満を感じたと回答しています。世代別にみると、若い女性ほど不満を感じる割合が多いようです。
一方で、パートナーの中折れを経験した女性に、その時どう思ったかを聞いたところ、「疲れているのだろうと思った」「ストレスが溜まっているのだろうと思った」「加齢によるもので仕方ないと思った」など男性の健康を気遣う回答が多く、男性のことを責めるような回答はわずかでした。
年代別、中折れの原因と対処法
まずは中折れの原因を自覚し、改善方法を探ろう
中折れ改善のために特に重要なのは、「自身がなぜ中折れになっているか」を自覚することですが、中折れの原因は世代により違うため、年齢別での原因と対策をご紹介します。
【20代~30代の中折れ、原因と対処法】
若い世代の中折れの場合、緊張しすぎて性行為自体に集中できず、性的刺激が上手く脳に伝わらず中折れするなど「心因的なものが原因」となることや、「抗うつ剤や向精神薬等の薬剤による副作用が原因」となっている方が多いと考えられます。
心因的なものの場合、パートナーとの信頼関係が築けて性行為自体にも慣れてくれば自然と克服できる場合がほとんどですが、「ED治療薬」を使用してもよいでしょう。ED治療薬の力を借りて何度か性行為が上手くいけば、それが自信につながり、いずれED薬無しでも中折れしなくなります。
もし、抗うつ剤や向精神薬を服用し始めた時期から中折れするようになった場合は、薬による副作用が原因の可能性が高いです。その場合は、一度主治医に相談して、薬の種類の変更や減薬をしてもらうと解決する場合が多いです。なお、この場合もED治療薬の使用は有効です。
【40代の中折れ、原因と対処法】
40代の中折れは、生活習慣病が絡んでいることが多く、喫煙や運動不足、過度の飲酒、乱れた食生活などが背景にあると考えられます。その場合、生活習慣そのものを改善し、適度な運動を取り入れることで解消する可能性が大いにあります。生活習慣とEDについては、いつまでも現役でいたい!日常生活からEDを予防・改善するには?も参考にしてみてください。
記事の前半でもお伝えした通り、中折れは動脈硬化の指標にもなるので、しばらく健康診断を受けていない方は健康診断を受けることをおすすめします。
また、30代~40代の場合は、妊活によるプレッシャーが心因性EDとしての中折れを引き起こしている場合もあります。ガイドのクリニックに妊活目的でEDの相談にやってくる方のほとんどがこのパターンだと言っても過言ではありません。
プレッシャーが中折れの原因と考えられる場合、プレッシャーを回避することは難しいので、早めにED治療薬の服用を検討しましょう。
【50代の中折れ、原因と対処法】
50代の中折れは、40代と同じように生活習慣病が絡んでいることも多いですが、「加齢」の影響を否定できません。誰でも年を取ると視力、筋力、瞬発力、持久力など、いろいろな「力」が衰えていきます。「勃起力」も同様に衰えるものなのです。
とはいえ、加齢が原因の場合、ほとんどの方がED治療薬を使うことで中折れを解消できます。中折れでお悩みの方は積極的にED治療を行っているクリニックを受診しましょう。
また、50代になると日常で勃起する機会も少なくなりがちです。マスターベーションに抵抗を感じる方も多いかもしれませんが、毎日は難しくても「一日一勃ち」を心がけて勃起の頻度を上げると、陰茎にある海綿体の萎縮を防止でき、射精時には陰茎や前立腺の血流も改善されるので健康に良く、ED予防につながります。
【60代以降の中折れ、原因と対処法】
60代になると、多くの男性が中折れを経験しています。性欲そのものが低下していることもあり、性的興奮や性的刺激をうまく受けられないことも中折れの要因となります。
ですが、本人に性的欲求とED治療薬があれば、もちろん性行為はまだまだ可能です。性行為そのものが適度な運動になりますし、体内の様々な神経が刺激されることは長生きの秘訣にもつながります。あきらめずにがんばりましょう!
中折れにはED治療薬が効果的、使用にあたって気を付けたいことは
気楽な気持ちでED治療薬の服用を検討してみよう
ただしお酒を飲みすぎると神経伝達に支障をきたしED治療薬の効果が期待できないので深酒は厳禁です。また空腹時に服用するのも効果を最大限引き出すポイントです。ED治療薬の成分は腸から吸収されますが、食後の腸に油膜が張った状態だと吸収を妨げてしまうからです。ED治療薬は、なるべく空腹時に服用するようにして下さい。
今までずっと「自分は健康だからEDとは無縁だ!」と思っていた人でも、中折れを経験することはあります。ぜひ気楽な気持ちで、ED治療薬を服用するという選択肢を検討してみてください。購入する際は必ず正規品を取り扱う医療機関に足を運ぶようにしましょう。
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