<目次>
個人向け国債のメリットとは?
個人向け国債は「手堅くお金を増やしたい」という方にとって魅力のある投資商品です。その理由としては、元本割れなしで少額から購入できたり、金利が普通預金や定期預金よりも高く設定されていたりするためです。今回は、個人向け国債の変動10年を100万円購入した場合、半年後にもらえる利息はいくらなのかを解説します。
個人向け国債を買うなら半年ごとに金利が見直される「変動10年」がおすすめ
個人向け国債は、国に個人がお金を貸して半年に一度利子を受け取り、満期になれば貸したお金が返ってくるしくみの投資商品です。個人向け国債は、ゆうちょ銀行、証券会社、都市銀行や地方銀行などで購入できます。個人向け国債には、満期までの期間と金利(変動・固定)の違いで、以下のような3つの商品があります。
《変動10年》
満期までの10年間は、世の中の金利の上下に応じて、半年ごとに適用利率が変わる。
《固定3年》
満期までの3年間、利率が変わらない。
《固定5年》
満期までの5年間、利率が変わらない。
なお、どの商品の金利も0.05%未満にならないことが保証されています。
3つの商品の令和5年6月時点の金利は「変動10年が0.29%」「固定3年が0.05%」「固定5年が0.06%」です。
このうち、おすすめは「変動10年」です。というのは、2023年6月発売分の個人向け国債の変動10年(159回債)の金利が0.29%。2023年1月発売の金利0.33%からは0.04ポイント下がりました。しかし、変動10年の金利は、2022年2月から徐々に上昇しています。今回の金利0.29%は、2016年3月以降、長く最低利率の0.05%が続いていたときと比べれば、約6倍もの高水準といえます。
今後も、市場金利の上昇があれば、引き続き金利が見直される可能性があるのではないでしょうか。
個人向け国債・変動10年を「金利0.29%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?
実際に、個人向け国債・変動10(金利0.29%/年)を100万円購入した場合の利息はいくらになるのでしょうか。6カ月ごとに金利が見直されるため、計算式は以下のとおりになります。《半年後にもらえる利息》
・100万円×0.29%×1/2=1450円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「294円」が差し引かれます。そのため、個人向け国債・変動10年を金利0.29%で100万円購入すると、半年後にもらえる税引き後の利息は1156円です。税率の内訳は、「所得税及び復興特別所得税15.315%と住民税5%」になります。
個人向け国債・変動10の満期は10年ですが、発行から1年間(第2回の利払日の前営業日まで)が過ぎれば、中途換金できます。その場合も元本割れはしません。
また、個人向け国債は、1万円単位で購入できます。まとまったお金を用意することなく、少しのお金からチャレンジできますよ。