Q：特別支給の老齢厚生年金をもらっている場合でも在職老齢年金制度で支給停止になる基準額は48万円ですか？
「特別支給の老齢厚生年金をもらっている場合、2023年4月から在職老齢年金制度で支給停止になる基準額も48万円ですか？」（かずさん）
特別支給の老齢厚生年金をもらっている場合の在職老齢年金制度
A：在職老齢年金制度で、特別支給の老齢厚生年金が支給停止になる基準額は2023年4月から48万円です
60歳以上の人が会社員などで厚生年金保険に加入して給与収入を得ながら、特別支給の老齢厚生年金や老齢厚生年金を受け取る場合、給与収入（総報酬月額相当額）と受け取る年金の月額（基本月額）に応じて、特別支給の老齢厚生年金や老齢厚生年金の一部または全部が支給停止になる場合があります。特別支給の老齢厚生年金や老齢厚生年金の月額と、給与収入など（総報酬月額相当額）の合計が、ひと月あたり48万円（2023年度の支給停止調整額）を超える場合には、特別支給の老齢厚生年金や老齢厚生年金の一部または全部が支給停止になります。
在職老齢年金制度の、年金支給（受け取れる）月額は次のように計算します。
- 基本月額と総報酬月額相当額との合計が48万円以下の場合：全額支給
- 基本月額と総報酬月額相当額との合計が48万円を超える場合：基本月額－（基本月額＋総報酬月額相当額－48万円）÷2
つまり、相談者が受け取る特別支給の老齢厚生年金の月額と給与収入（総報酬月額相当額）の合計が48万円を超えなければ、特別支給の老齢厚生年金は支給停止されません。なお、老齢基礎年金は、支給停止の対象ではありません。
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監修・文／深川 弘恵（ファイナンシャルプランナー）
