人間関係

「で?結論は?」でなく「まず聞け」と言いたい。妻の話を聞くようでいて話の腰を折る夫たち

まずは相手の言いたいことをきちんと聞くのがコミュニケーションの基本だが、それができてない夫が世の中には多いようで。原因はせっかちだから? 結局話半分で聞いているから? 妻に愛想をつかされる前に、我が身を振り返っておくべきかもしれない。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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「聞く力」を持たない人は少なくない。聞いた瞬間、その話にまつわる自分の経験を語りだしたり、先周りして推測を述べたり。それでいて本人は「話が盛り上がっている」と思っているのだから勘違いも甚だしい。

まずは相手の言いたいことをきちんと聞くのがコミュニケーションの基本ではないだろうか。
せっかちな性格がすべての原因?

せっかちな性格がすべての原因?

 

せっかちな夫は先を急ぐ

「私はどちらかといえばのんびり、夫はせっかち。子どもがいるときはいいんですが、ふたりだけで話しているときは、どちらもいらいらしがちです」

そう言うのはヤスコさん(40歳)だ。結婚して6年、4歳のひとり息子がいる。夫婦の会話がないわけではないが、結婚してから夫は彼女の話をじっと聞いてくれなくなった。

「もともとせっかちなところがあるから、私が時系列で話していると『で、結局、どうなったわけ?』と結論を聞きたがる。結論を言うと『あ、そう。じゃ、それでいいじゃん』って。どうせたいした話じゃないとわかっていたよという気持ちが言外にこもっている。ああ、話さなければよかったと思うんです」

先日も、ヤスコさんの父親に初期のガンが見つかったということを話した。病院に行ったらね、というところから話していると、夫は「で、どうなったの。結果はどうだったの」と急かす。初期の胃がんでと言ったら「手術するの、しないの」と急かし、すると言うと「リスクはどうなの、見通しは?」と矢継ぎ早に質問を重ねた。

「まずは、大変だね、心配だねと私は共感してほしかったわけです。だけどまるで尋問のように先を急がれて……。『僕が医者に会ったほうがいいならいつでも言って』と言ってくれたけど、そういう問題じゃないんですよねえ。そこがわかってもらえない」

せっかちで共感するのが苦手な夫を持つと、なかなか気が休まらないとヤスコさんは嘆く。途中で話の腰を折られることで、本当に伝えたいことが伝わらない可能性も少なくない。

「もっとゆっくり聞いてよと言ったこともありますが、夫に言わせるとゆっくり聞こうが先を急ごうが同じだと。結論をまず聞いてから、その前を聞く必要があるかどうか考えるって。仕事ならそれでいいけど家族の会話ですから、無駄があってもいいと私は思うんですよね」

ふたりの間には、“会話”に対する大きな違いがあるようだ。

>話半分で聞いてトンチンカンな受け答えをする夫
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