Q. 「ステロイドを混ぜた健康茶」のような危険食品を避ける方法はありますか?
花粉症に効果があるという健康茶にステロイドが入っていた!? 危険な食品を避ける方法は?
Q. 「以前、『花粉症への効果をほのめかした健康茶にステロイドが入っていた』というニュースを見ました。このような危険な食品を避ける方法はあるのでしょうか?」
A. 「薬のような効果をほのめかす食品」を避けましょう
非常に簡単です。食品と薬を混同しないことです。つまり、「薬のように何らかの効果をほのめかすような食品を買わないこと」です。一般に「健康食品」と呼ばれている商品に対して、多くの人が「効能」を期待してしまうようですが、その考え自体が大きな誤りです。健康食品はあくまで食べ物の一種です。栄養バランスのとれた食事の助けとなり、健康の保持や増進に役立つことがあるかもしれませんが、薬ではありませんから、病気を治すことはできません。もし本当にそのような効果があるのであれば、その有効成分がきちんとした医薬品として認められているはずです。とくに有効性や安全性の審査を必要としない食品として売られている以上は、病気には効かないものだと理解するべきです。
「健康茶にステロイド薬が混入されていた」という事件に対しては、いろいろな見解があるでしょうが、筆者は健康食品の真実が垣間見えていると思います。事業者がなぜわざわざステロイド薬を混入したのかを、考えてみてください。あえて危険なものを混入することによって消費者に被害をもたらそうとしたのでしょうか? たぶん違いますね。事業者の目的は利益を得ることですから、そんなことをしても得になりません。むしろ「お茶だけでは効果がなく、継続的に買ってもらえないだろう」という考えから、強い抗アレルギー作用を示すことが確実なステロイド薬を混入し、消費者に効果を実感させようとしたのではないでしょうか。お茶だけでは明らかな効果がないことを事業者が認識していたという何よりの証です。
健康情報を扱うテレビ番組などでも、病気の話をした後に、耳寄り情報として「〇〇を食べよう」といった締めくくりをするものを非常に多く見かけます。そうした風潮が「食べ物で病気を治そう」という誤った考えを広めてしまっているように思います。本来の食べ物は、おいしく食べて楽しむことで、生活を彩ってくれるものです。食べ物に薬効はありませんから、無理な期待をかけるのはやめて、安全な食品を選ぶようにしましょう。