喪主やその妻になると、葬儀の準備からその後の忌日法要・年忌法要まで、継続的に役目を果たしていくことになります。また葬儀の前後は、何かとすべきことがあり、慌ただしいものです。今回は、 大人なら知っておきたい葬儀・法要に使えるもの・ことをご紹介します。
普段から意識しておきたいこと
故人が身につけるものといえば、「死装束(しにしょうぞく)」といわれる白い着物がよく知られています。しかし近年は、納棺の前に故人の身体を清める湯灌(ゆかん)や身支度を整えるサービスを葬儀会社の多くが提供するようになり、故人らしい服装や副葬品を選べるようになりました。
専門的な技術を持つ湯灌師によって、故人をまるで生前の姿のように、安らかな表情に整えることができるようになりましたが、故人の服装を決めるのは喪主の役割となります。故人にとっても参列者にとってもしっくりくる服装で見送れるよう、身近な人の好みはしっかりと把握しておきたいですね。
社葬は和装を、家族葬は脱ぎ履きしやすい靴を
ハイヒールよりもローヒールの方が実用的です
一方、家族葬のような小規模な葬儀では、動きやすい洋装がいいでしょう。特に葬儀場では、控室は和室、通夜や葬儀会場は洋室となっていることが多く、喪主は靴を脱いだり履いたりを繰り返します。疲れにくく、脱ぎ履きしやすい靴を持っておくと安心です。
A4サイズの黒い布製バッグは、葬儀後の法事で使える
葬儀が終わると、自宅に中陰壇(後飾り壇)を設け、遺骨、遺影、白木の位牌を置き、花や灯明、香炉を飾ります。遺骨は骨壷に、骨壷は箱に入れられ、白い風呂敷に包まれた状態で安置されます。その後、四十九日法要と一緒に納骨法要を行うことが多いようです。喪主は「納骨」という役割も担うことになります。このとき、自家用車やタクシーで負担なく移動できる距離にお墓があればいいのですが、遠方にある場合、どのように持っていくのかが課題となります。
遺骨はゆうパックで送り届けることもできますが、お寺によってはゆうパックを受け付けていないところもあります。飛行機や新幹線などで、遺骨を持っている人を見かけることがあるのは、こうした事情があるのかもしれません。
骨壷は、割れないように安全に届けることが何よりも大切です。移動経路や移動時間などを考慮してクッション性を備えたバッグを利用してもいいでしょう。
A4サイズの書類が入る、光沢のない黒い布製のバッグが役立ちます。肩にかけられるものが便利
ここで活躍するのが、A4サイズがすっぽり入る、マザーズバッグのような大きな黒い布製のバッグ。納骨法要のみならず、お悔やみの手続きでも大活躍してくれます。葬儀や法事・法要で幅広く使えるよう、光沢感のない黒い布製のバッグを一つ持っておくと便利です。
市役所、年金事務所、相続などの手続きでは、死亡診断書、戸籍謄本、印鑑証明書など、A4サイズの必要書類を一つひとつ取り寄せ、書類がそろった段階で、手続きに出向くことになります。このような手続きは平服で出かけるので、普通のバッグでも構いませんが、日常生活では使わない書類なので、一つのバッグにまとめておくと整理分類に役立ちます。
今回は、喪主や喪主の妻を務めることになった場合に役に立つもの・ことをご紹介しました。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
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