人間関係

実家暮らしの36歳“おひとりさま”が憤る、世間からの「ぼっちのひきこもり」扱い

「おひとりさま」と何ら変わらなくても、実家暮らしなだけで「こどおじ」や「こどおば」扱いされて下に見られるのはなぜか。人それぞれに抱える事情があるというのに。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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「おひとりさま」という言葉が定着している一方で、やはり人は「あの人、いつもひとりぼっちだね」と言われるのをわざわざ好んだりはしないようだ。

体調を崩して「家事を主に担っている娘」はどういう存在か

実家暮らしの「おひとりさま」に対する世間の視線が厳しい

実家暮らしの「おひとりさま」に対する世間の視線が厳しい

新卒で大企業に勤めたものの、5年後に心身ともに不調となり会社を辞めたアカネさん(36歳)。以来、今にいたるまで時折アルバイトをし、通常は家事のほとんどを担っている。ひとりっ子のアカネさんの両親は今も現役で働いているからだ。

「30代になってからは私が主婦ですね。でも周りには『家事手伝いの未婚の娘がいる』と思われている。結婚していないと主婦としても認められないんだなあ、と。ネットで知り合った友だちはいますが、家の周りではいつもひとりで行動しているので、『家族仲もよくない家庭で、娘はひとりぼっちのひきこもり』的な扱いです」

会社を辞めた当初は心身ともに疲弊して病院通いもしていたが、今は体調はほぼ戻った。ただ、両親の年齢もあって、アカネさんが家事をこなすのが一番適当だったために、こういう生活になっただけだ。

「結婚しないと決めているわけではありません。婚活もたまにしていますが、婚活より先に仕事をしたい」

とはいえ、家にいる時間が長いため、近所や親戚からは「今、流行の子ども部屋おばさんになりつつあるんじゃない?」と冗談交じりに言われることもあった。

「人の人生にあれこれ言うなという思いもありますが、他人から見ればそう見えるのも事実なんだろうなと冷静に受け止めてはいます。でも、人はそんなに外に出なくちゃいけないものなのか、いつでも誰かとつるんでいないといけないのか。正直言うと、よくわからないんですよね」

30代後半の女性には、友だちが何人いるのが妥当なのだろうか。そして彼女のように会社勤めをせずに実家にいると、「こどおば」なのだろうか。

>「ひとりぼっちでいると……」という心ない言葉
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