2023年3月13日から政府の方針として「個人の判断」となったマスクだが、いまだローカルルールも生きている。場所やイベントによっては「マスク必須。していれば声出しOK」とするところもあるし、混んだ電車の中では9割以上がマスクをしている。
現実的に「飛沫が飛びそうなところではマスクを着用する」と言う人もいる一方で、「もうマスクはとれないかも」と嘆く若い女性たちもいる。
久々に見た同僚の顔、初めて見た新入社員の顔
「在宅ワークが続いたり、出社してもずっとマスクをしたままだったりしたので、同僚の顔を何年も見てなかったんですよね。13日に出社している人だけで、ちょっと取ってみようかという話になり、いっせいにみんなで取ってみました。同僚を見て、あれ、こんな顔をしていたっけとみんなで大笑い。昨年の新入社員に至っては、『初めて全顔を見た!』とびっくりしたり。楽しかったですね。でもその後、また多くの人がマスクをしましたが」そう言うマリカさん(38歳)は、カフェの中でしっかりマスクを着けていた。確かに人が多い場所、換気のあまりよくなさそうなところでマスクを取るのは勇気がいる。
「13日に同僚とランチに行って、つけたりはずしたりせず、1時間ずっとはずしたままにしながらしゃべったんです。なんだか恥ずかしかったですね。私も長年、口紅を買っていないので帰りにデパートに寄って買いました。これからはやはり少しずつはずす時間を増やしていきたいとは思っています」
確かに最近、口紅を買ったという話をよく聞く。それどころか3年ぶりに化粧をしたという話まである。マスクをしていればすっぴんで眉だけ描いていればよかったのよね、と言う女性もいる。
「新入社員の子が言ってたんですが、会社の人たちに顔を見られるのが本当に恥ずかしい、できればずっとマスクをしていたいって。少しずつ慣れていくしかないねとは言ったんですが、マスクをとりたくないから出社したくないという人が出てくるかもしれないと同僚と話しました。3年は長かったと心から思います」
マスク生活は私たちの生活を大きく変えてしまったのかもしれない。
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