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【2023年版】株を買うなら、いつがいい?

先日、こんな質問をいただきました。「株を買うとき、タイミングに悩みます。良いタイミングは、どのように見極めるとよいでしょうか?」今回は、この質問にお答えします。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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先日、こんな質問をいただきました。

「株を買うとき、タイミングに悩みます。良いタイミングは、どのように見極めるとよいでしょうか?」

今回は、この質問にお答えします。

株を買うベストタイミング、2つの条件

経験上、株を買うベストタイミングは以下の2点を両方とも満たしていることが多いです。

1:株価が割安である
2:値動きが激しい

条件その1:株価が割安である

まず、「株価が割安である」ことです。

割安な株を見つけるときには、「予想PER」と「予想配当利回り」を見るのがオススメです。

1つ目の「予想PER」とは、「株価÷1株あたり予想純利益」で計算する株価指標です。ざっくりと、「仮に企業をまるごと買収した場合、何年で元を取れるか?」を表します。

たとえば、株価が1000円、1株あたり予想純利益が200円の場合、予想PERが「1000÷200=5倍」となります。仮にこの会社を買収した場合、「5年分の純利益で元を取れる」という計算ですね。

予想PERは低ければ低いほど、投資の「元を取る」のにかかる時間が減ります。その分リスクが低く、株価も割安と言えるでしょう。たとえば筆者の場合、予想PERが「7倍」を下回ることを目安に、個別株に投資しています(2023年3月時点)。

2つ目の「予想配当利回り」とは、「1株あたり予想配当÷株価」で計算する株価指標です。これは金利のようなもので、「仮に100円投資した場合、どれくらいの配当を受け取れそうか?」を表します。

たとえば、配当利回り5%の株は、「仮に100円を投資した場合、5円の配当を受け取れそうだ」という意味になります。

一般的に、配当利回りが高い株は、その分、投資元本を回収しやすくなります。リスクが低く、株価も割安と言えます。たとえば筆者の場合、予想配当利回りが5%を上回ることを目安に、個別株に投資しています(2023年3月時点)。

生活必需品と違って、株は「いますぐ買わないと困る」ものではありません。生活必需品。たとえばトイレットペーパーは、安ろうが高かろうが「いますぐ」必要なこともあります。しかし、株ではそういう制約がありません。いつ買っても自由ですから、安く買える日をじっくり待つのが大切です。

条件その2:値動きが激しい

2つ目は「値動きが激しい」ことです。

この条件は必須ではありません。条件その1の「株価が割安」のときを狙って株を買うだけでも、十分、利益が出ると期待できるからです。

しかし、「できるだけ短期間で、大きな利益を出したい!」という方は、意識しておくとよいでしょう。値動きが激しいほど良い理由は「投資家の間でも株の評価が割れている」からです。

株を買うとき、特に初心者は「バリュートラップ」に悩むことが多いです。バリュートラップとは「安くて良い株を買ったはずなのに、なぜか株価が上がらない」ことを指します。こういう株はけっこうたくさんあります。バリュートラップにハマると、安くて良い株を買ったはずなのに儲からず、もどかしい思いをします。

バリュートラップの多くは「値動きが緩やか」な銘柄で起きます。値動きが緩やかな株は、とりたてて株価が変わるようなイベントもなく、投資家の間でも評価が固まっています。

「高く買いたい」人もいないし、「安く売りたい人」もいない。「だいたいこのくらいの株価が妥当だろう」と評価が固まっているのです。きっかけがないかぎり、こういう株は横ばいが続きます。

経験上、過去3カ月間で株価が15%以上上下しない(たとえば、3カ月の最安値が100円、3カ月の最高値が110円みたいに、10%の上下幅しかない)銘柄は、「そのまま膠着状態が続く」ことが多いです。なるべく短期間で利益を出したい方は、膠着している株は避けたほうが無難かもしれません。

まとめ

まとめると、株を買うなら「安いときを狙いましょう」「投資家の間で評価が割れていて、値動きが激しい(=株価が不安定)なところを狙いましょう」ということです。

この2点は、僕自身も注目しており、実際に注目することで利益も出しています。株の買い時に悩んだときは、まずは「安さ」と「値動きの激しさ」に注目してみてはいかがでしょうか。
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